玉石混交の公務員改革案の中にも耳を傾けるべきものがいくつかあって、そのうちの一つが成果主義の導入である。これについて、元中央官僚の立場から、中央官僚を対象にして書いてみると、
1.能力を評価するのは予算獲得能力と予算節約能力の二つにする(現在は前者のみ)
2.失敗した場合はきちんとその責任を取らせる
3.職員の身分保障を大幅に減らす
4.公務員として大きな成果をあげた場合はきちんと評価する
ぐらいでどうかと思う。
1については、予算獲得までは今までどおり働いてもらい、それを執行する側に立った場合にはそれをいかに使い切るかではなく、どうやって節約するかにまわってもらうことを意味する。「一人の人間に両方は無理」ということなら、役割を分離しても良いかも知れない。
2を前面に出すと今度は公務員は何もしなくなる可能性がある。すると官僚組織は機能不全を起こすかもしれないが、その身分が嫌なら公務員を辞めれば良い。実際、僕の周りでも30代で公務員を辞めたキャリア官僚がたくさんいる。そうなったときに誰が政策立案をするのかと言うことになるが、それは民間がやれば良い。今、日本にある大手シンクタンクはほとんど政策立案能力がないが、それはそういったシンクタンクが役所の下請けとしてしか機能していないからである。そうした機能を求められるようになれば話は別だ。日本のシンクタンクが育たないのは、単にそうした機能を求められていないからである。やったらやりっぱなし、が許されているから、いつまで経っても公務員の権力が小さくならないが、民間にその機能が移譲されるのは願ったり叶ったりである。
また、2で責任を追及することにしても解雇できないなら意味がないから、当然3も必要になる。
さらに、今の中央官僚の給料は安すぎる面もあるので(僕がいたときで、30代半ばで課長補佐だった僕の年収は750万円程度、その前職の大手シンクタンクより約200万円、その次の職のベンチャー社長より約550万円程度安かった)、ケースバイケースで上乗せはあっても良いと思う。それが4だ。ただし、過剰な厚遇は不要だろう。それが嫌ならこれまた辞めていただいた方が良い。
#念を押しておくが、これはあくまでも中央官僚の話である。地方公務員等については僕はやったことがないのでわからない。