名称:さんかく
種類:東京
場所:目白
評価:8/AAC
2008.9.11
コメント:目白の駅のすぐそばだが、場所は滅茶苦茶わかりにくい。おまけに、うっかりしていると通り過ぎてしまいそうな店構えである。もしこのお店が行列店にでもなってしまったら、あっという間に近所から総すかんを食らってしまいそうな、そんな立地。
さて、そういうラーメン屋っぽくないラーメン屋が目白にあった。目白はラーメン激戦区に挟まれたいわばラーメン真空地帯。ここでラーメンを食べる人の9割以上は丸長でつけ麺を食べるんじゃないの?と大げさでなく思うのだけれど、目白で仕事をして、「さて、お昼を何にしようかな」という話をしていたら、「こっちの方がおいしいですよ。なんなら、一緒に行きますか?」と連れて行ってもらった次第。
メニューに「携帯・撮影はマナー違反」と書いてあったので、撮影は断念。店内は比較的狭く、10人も入れば一杯という感じ。そして、店内は満席。メニューは中華そば、坦々麺、ワンタン麺にチャーシューなどのトッピングが少々。僕が頼んだのは中華そばにチャーシュートッピング。これで950円。
さて、麺は太目の多加水系縮れ麺。佐野や喜多方でちらほら見るようなタイプだが、モチモチした食感がなかなか楽しい。スープの絡みも良く、純粋な東京ラーメンとはちょっと異なるものの、高い品質だと思う。
スープはトンコツトリガラブレンドのしょうゆ味。といっても、塩分はかなり控えめ。それでいてそこそこに動物性脂がスープ上層を覆っているので、やや味がぼけた感じになってしまうのは仕方がないところ。薀蓄系のスープでは「色々楽しめるけれど、唯一、味だけが足りない」となってしまうことが多く、この店のスープも系統としてはそれ。系統としてはそれなんだけれど、ギリギリでこれは成立しているかな、と思えるもの。こういった味わいを否定してしまうと、東京ラーメンは化学調味料をじゃかじゃか入れないと成立しない、ということにもなりかねない。トッピングされた素材はスープを決して邪魔せず、上手に全体をコーディネートしている。
チャーシューはやや肉質が低く、これで300円アップだと割高感がある。味付けの問題ではなく、あくまでも肉質。まずいわけではないのだけれど、このチャーシューならトッピングはお勧めしない。
ラーメン一杯食べている間に出入りしたお客さんの7割は女性。しかも、近所に住んでいると思しき人たち。そんな、地元の人に愛されているお店だった。