正直ブログのタイトルなんて思い入れないし、別になんだって良い。だから前回もどうなのよという投げやりなタイトルだったけれど、今も投げやり。
で、投げやりなのは良いんだけど(笑)今回はなぜかスルーされずに「これはひどい」とか、「面白い」とか、「凄いタイトル」だとか、まぁ賛否両論色々あるみたいで、意外とみんなつまらないところを見ているのね、記事を読んでよ、と思わないのでもないのだけれど、それはそれ、そんなこともすマッパな人が公園ででんぐり返しをしていると吹っ飛んじゃうわけで、よのなかばかなのよ(回文、中島みゆき作?)。
それでだ、今回のタイトルの経緯はちゃんと(でもないけれど)書いたんだけど(現場はこちら)、そうしたらコメントで「この論文についてはどう思いますか」と問い合わせがあったので真面目に返事をしてみた。これが、コメントとしては異常に長い(笑)。何にせよ、こちらの意図を誤解なく伝えようと思うと、それはやっぱネットというのは難しいんですね。相手の顔を見ながらなら色々と情報の出し入れができるんだけれど、それができないから、もう大量に情報を投げつけるしかない。
その記事でも軽く触れたし、それをきっかけにして遺伝子組換えについても書いてみたけれど、そうやって書いていていつも思うのは、「こういう活動というのは砂漠に水を撒いているようなものだよな」ということ。オウム真理教の信者に何を言っても無駄なのと一緒で、コラーゲンを信じている人には何を言っても無駄。しかも名だたる日本の一流メーカー(資生堂とか、サントリーとか)が、実は効果がないのを知っているくせに、「コラーゲン」とか書いて売っている。もちろん、彼らは嘘はついてないわけです。「コラーゲンを飲むと肌がぷりぷりになります」なんて絶対書かない。コラーゲン配合。これだけ。嘘じゃないんですね。で、そんな意識誘導を狙った情報が大量にあるから、もう完全に洗脳されちゃってる。そういう人たちに対して、「お前ら、馬鹿じゃないの?」って言っても、マジで無駄。
ところが、それでも「いや、本当に無駄なら、ちゃんと教えてくださいよ」とか安易に言ってくるんです。じゃぁ、教えてやろうか?って、本気で教えようと思ったら、DNAとは何か、たんぱく質とは何か、翻訳とは何か、リボソームとは何か、みたいな話になってきて、僕の場合このセントラルドグマの概要を素人に教えるのには大体大学の授業で3コマ必要。それで、僕がどんなに授業が上手だとしても、自分が信じていることについて頭から否定され、それが納得いかず、「じゃぁ、ちゃんと説明して」と勢いで要求している人が5時間も我慢できるわけがない。
思うのはね、やっぱ、勉強って言うのは、理性の部分で「これを勉強しなくちゃ」と思うのがあって、同時に本能の部分で「これを知りたい」っていう好奇心があって、その二つがシンクロしたときにようやく効果がでるんだってこと。まぁ、これは勉強だけじゃなくて、スポーツでも、仕事でも、何でも一緒なんだけれど。それで、僕に「教えて〜」っていってくる人は大抵の場合、「これを勉強しなくちゃ」なんて思ってない。それから、「不思議だから、知りたい」とも思ってない。「お前は馬鹿だ」って言われて腹を立てているだけなのね。だから、そこに知識を大量にあたえても、それは砂漠に水を撒いている状態。
そして思うのは、「別にコラーゲンで肌がぷりぷりになるって思ってコラーゲン一所懸命食べていても、体に悪いわけじゃないし(ペプチドだから、余分に食べれば太るけどね)、本人はそれで肌がぷりぷりになったつもりでいるんだし、小額でもそうやって消費活動してくれるなら日本の景気も少しは良くなるだろうし、余計なことはしなくても良いのかなぁ、などとも思うわけです。実際のところ、どうなんですかね?幸せな馬鹿は幸せな馬鹿のままにしておく、というこのスタンス。悩ましい。