唐沢なをきさんがNHKの取材を途中で拒否した、というニュースがあって、何かコメントしようかなぁと思ってずっと放っておいたのだけれど、この記事の何が酷いかって、
漫画家がNHKの「ほんっと〜に不愉快!」な対応に取材拒否! 真相を語る
冒頭の書き出し、「人気漫画家の唐沢なをき先生をご存知だろうか?」って、なんじゃそりゃ(笑) 人気漫画家っていうのは、誰でもが知っているから人気なんだろうよ、と思うのだけれど、まぁ良いや。で、この唐沢なをきさんのことは僕は大好きなのであって、彼の不朽の名作「怪奇版画男」は版画をやったことがある人なら(小学生の図画工作の時間を含め)、全員が読む必要がある。
恐ろしいことに、この怪奇版画漫画は全編版画で描かれている。ものすごい手間だ。そして、その手間に内容も負けていない。僕は「人生において感動した漫画を5つ挙げろ」と言われたら、迷わずにあしたのジョーとドラゴンボールとブラックジャックと童夢とAKIRAを挙げるが、6つなら怪奇版画男を加えるね。
随分前、秋葉原が今みたいになっちゃう前に、ラオックスで唐沢なをきさんの電脳なをさんの発刊記念サイン会があって、もちろん僕は出かけていったわけだけれど、お嫁さんが僕の手にした版画男を目ざとく見つけ、そちらにまでサインしてくれた。あの恩は一生忘れませんよ。版画男万歳!!!唐沢なをきさん万歳!!!
ということで、NHKの取材の詳細はこちらをどうぞ。
『マンガノゲンバ』の件
その後もこの件に関するエントリーは色々続いているようですが、何しろ、僕が言いたいことは、「怪奇版画男は超傑作だから、絶対に買って読んで欲しい」ということ。あ、でも、まだ買えるの?これ。って、今アマゾンを見ると中古が4冊あるみたいですね。この本がこんな状態に追い込まれているなんて、日本の漫画界はどうかしているぞ。うん。