2010年04月04日

人として終了している奴は恩人の死に目に会えないに違いない

ある、還暦を過ぎたおじいさんの知り合いがいる。

もともと運動選手なので、今も凄い元気だけれど、そこそこの年だから、いつぽっくり逝っても不思議じゃない。彼を紹介してくれたのは昔からの付き合いのある女性。彼と彼女は同じ会社の先輩、後輩。といっても、もう彼は定年なので、今は会社にはいない。僕は最近では忙しい彼女よりも、定年を過ぎて暇になっている彼と遊びに行くことが多い。

先日、そのおじいさんから「たまにはあいつの顔もみたいから、花見でもセッティングしてくれよ」と言われた。僕もお世話になっている大先輩だから、もちろん了解して、スケジュール調整をして、そのメンツにあう人間を色々と調達した。彼はもうそこそこの年なので、あんまり遅くまで飲んでいることができない。なので、スタートはかなり早め。でも、そこは彼の人徳。中には会社を午後半休してまで参加する奴がいる。

ところが、ちょっと前になって肝心の彼女から、「その日は私の送別会だったので行けません」とのメール。ふざけんな、という話である。「たまには会いたいのでまた誘ってください」とか書いてきたので、「不義理をする奴は誘いません」とだけ返事をしてやった。

大体、ダブルブッキングしたんなら「自分の『ため』の集まり」をキャンセルするのが当たり前。自分の送別会を優先するっていうのはどういう了見だということ。まぁ、そもそもダブルブッキングしている時点で社会人として終了しているけれど、そのフォールトをメール一本で済ませようというのもオシマイ。

会社で出世していい気になっているのかも知れないけれど、もう奴は二度と誘ってやらない。僕よりオマエの方がずっと世話になっているだろうよ、という気分だ。こういう馬鹿は、大事な人の死に目には会えないに違いない。でもそれは自業自得だ。