試写会が当たったときは、正直「微妙な映画が当たっちゃったな」と思った。試写会に当たらなかったら、多分見なかったと思う。
と、こ、ろ、が、これが、アタリ。個人的には超スイートスポットだった。
あ、でも、僕は「風が強く吹いている」みたいなスポ根モノが結構好きなので、そのあたりは割り引いてもらったほうが良いのかも知れない。
ストーリーは非常にありがち。米国から中国に引っ越してきたいじめられっ子をジャッキーがトレーニングして、カンフーのトーナメントに出場させる、というもの。年を取ってすっかり体がなまってしまったように見えるジャッキーが、ちゃんと年齢なりの存在感なのが凄い。そして、子役たち。どれもこれも、子供のくせに(?)芸達者。大会やトレーニングのシーンはどこまで特撮使っているんだろう。生身の体であれだけやっていたらそれはそれで凄い。
いや、子供が頑張る映画って言うのはちょっとインチキっていうか、それだけで評価が上がっちゃうところがあるので、逆に構えて観ちゃうところがあるんだけれど、それにしても、良かった。最後の決勝戦が、また凄く良い。あぁ、そう来たかー、という感じ。いや、本当に鳥肌が立った。感心した。感動もした。
実はリメイクされた最初のバージョンをもう覚えていない。だから、以前と比較してどうの、こうの、とはコメントできない。でも、比較なんかしなくても良いと思う。と、言いつつ、「あぁ、ここは前作では格好良く、こうやったんだろうな」というシーンとかもあったけれど。
完全無欠で大絶賛か、というとそんなこともなくて、敵方の監督というのがちょっといかにもな感じで、やり過ぎ。そこまでやっちゃうと、ちょっとどうなの?と思ってしまう。スポーツなんだから、もうちょっと爽やかに行っても良かったと思う。あと、いじめられるシーンとかはちょっと冗長だった気もする。早く出てきて師匠!って思わないでもない。
でも、全編通じて飽きさせないし、ところどころに盛り込まれる笑いも感じの良いものばかり。そして、最後の仕上げにいたるまで、非常に良くできていると思う。隣国なのにあまり馴染みがない北京の風景なんかも「へぇ〜」という感じ。今年観た映画の中ではかなり上位に来る。ぜひ、映画館でどうぞ。僕も時間があればもう一回ぐらい、もっとちゃんとした映画館で観てこようと思う。
それより何より、「日頃からもっとトレーニングして、あんな体になろう!」って思った。
評価は☆3つ。