2010年11月24日

中島みゆき TOUR 2010

僕ほどの中島みゆきファンであっても、新譜が発売されていることに一ヶ月近く気がつかない。もう、CDの時代は完全に終わっちゃったんだなぁ、と思ったのがほんの10日ほど前。ライブログの取締役に音楽スタジオのオーナーがいるんだけれど、彼に言わせると「CDなんて、ただのコピー」とのこと。デジタル化が進んで本当にそんな感じになっちゃった。

さて、そういう時代になって価値が上がったのがライブ。ということで、3年ぶりに中島みゆきのコンサートに行ってきた。

前回のツアーは東京国際フォーラムで2回、福岡で1回観たんだけれど、前回も思ったのは、「もしかしたらこれが最後になるかも知れない」ということ。いや、マジで。子供の頃から聞いているアーティストって、シャレにならないから。

さて、今回のコンサート、東京国際フォーラムは意外と音響が良かった。今まであんまりイメージが良くなかったんだけれど、場所によるのかな?今日は30列ぐらいの、ちょっと端のほうだったんだけれど。

中島みゆきの歌の調子は、まぁ、それなり、かな。ところどころで怪しいところもあったけれど、中域の声量は健在。佐野元春みたいなヤバさはなかった。まだまだイケそう。

寒水魚とか臨月みたいにさんざん聞いたアルバムからも数曲歌ったけれど、このあたりは本当に名曲が多いんだよね。でも、今日一番良かったのは二隻の舟かなぁ。

昔の中島みゆきって、「もうだめ」とか「もう手遅れ」とか、そういう曲が多かった。

代表例:時は流れて
あんたには もう 逢えないと思ったから
あたしはすっかり やけを起こして
いくつもの恋を 渡り歩いた
その度に 心は 惨めになったけれど
あんたの行方を 探したりすれば
もっと惨めに なりそうな気がして

あんたの恋の うわさも いくつか聞いた
その度に 心は 安心していた
あたし一人が 変わってしまって
あんたが何ひとつ変わらずにいたら
時はなんにも 理由のない
淋しい月日に なりそうな気がして

あんたよりずっと いいと思う相手と
恋をし直して きたつもりだった
人がなんと言おうと おかまいなしに
なんとか今日だけ 楽しくなれよと
明日などないと 酒をあおれば
なお褪めて 今日も まだ生きていた
人生は そんなもの

時は流れて 町は変わった
知ってる顔も 少なくなった
小石のように 転がりながら
そうして あたしは あんたを待ちすぎた
たとえ もういちど まぐれ逢えても
顔も 見分けてもらえは しないだろう程に

あんたには もう 逢えないと思ったから
あたしはすっかり やけを起こして
いくつもの恋を 渡り歩いた
その度に 心は 惨めになったけれど
そして あたしは 変わってしまった
泳ごうとして 泳げなかった 流れの中で
今はただ 祈るほかはない
あんたが あたしを みつけやしないように
時は流れて 時は流れて
そして あたしは 変わってしまった
流れの中で 今はただ祈るほかはない
あんたが あたしを
こんなに変わった あたしを
二度と みつけや しないように

時は流れて 時は流れて
そして あたしは変わってしまった 
時は流れて 時は流れて
そして あたしは
あんたに 逢えない


でも、最近はなんか応援歌的なものが多くなってきていて、やっぱり年齢が上がってくると、歌う内容って随分と変わってくるんだよなー、と思う次第。いや、良い、悪いじゃなくて、あたり前のこととして。本人もこんな感じで歌っているのですが。

あなたでなければ
そうです出会った日のあなたとも  ほんの昨日のあなたとも
違うあなたになれるんですね  人は変わっていくんですね
そうよね変わらないつもりでいた私だって  変わるんですよね
どうせ変わっていくものなら  あなたと一緒に変わりたい


それでもって、最後に「時代」かぁ。色々あるけど、明日からまたがんばらないとね。うん。

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真夜中の動物園
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ネタバレのセットリストは追記に。
セットリスト

今日以来
翼をあげて
愛が私に命ずること
二隻の舟
サバイバル・ロード
時刻表
夜曲
(休憩)
真夜中の動物園
夢だもの
しあわせ芝居
銀の龍の背に乗って
Nobody Is Right
顔のない街の中で
鷹の歌
時代
(アンコール)
悪女
たかが愛
この記事へのコメント
札幌にいるとなかなかコンサートにいけません
セットリストありがとうございます。
「真夜中の動物園」は発売と同時に購入しましたが、
やはりここ数作のアルバムはオールドファンからすると
ちょっと不満が残る内容です。
アーティストも歳をとり、また、自分も歳をとり、
だと無理矢理納得する今日この頃です。
Posted by どらごん at 2010年11月24日 08:20
僕の感じからすると、

私の声が聞こえますか〜臨月
→いわゆるニューミュージック時代。☆☆☆☆☆

寒水魚〜はじめまして
→ニュー・ニューミュージックへの脱皮を試みた時代。☆☆☆☆

miss.M〜中島みゆき
→後藤次利の影響が強い時代。☆

グッバイガール〜EAST ASIA
→第一期の瀬尾一三時代。歌手としてのアイデンティティを模索。☆☆

LOVE OR NOTHING〜パラダイスカフェ
→第二期の瀬尾一三時代。テレビ主題歌の増加。☆☆☆

わたしの子供になりなさい〜恋文
→第三期の瀬尾一三時代。夜会の影響増加。☆☆☆

ララバイSINGER〜真夜中の動物園
→第四期の瀬尾一三時代。応援歌多数。☆☆☆

という感じかなぁ。

アーティストの志向と自分の嗜好が完全にフィットすることはないので、色々と変わっていく以上、ずれは仕方ないですし、ファンになった時が一番フィットしているので、臨月以前の満足度にならないのは仕方ないかな、と思う次第。
Posted by buu2 at 2010年11月24日 12:41