あしたのジョーが映画として酷かったというのは先日レビューを載せたけれど、これをめぐるYahoo!映画の状況がまた酷い。このあたりについては今度出版予定の本でも触れるけれど、もう、役に立たないレビューのオンパレードなのだ。Yahoo!映画の場合、「参考票の数」によってある程度信ぴょう性のあるレビューを抽出できる仕組みになっているのだけれど、この参考票というのもせいぜい100程度。これだけの組織票を集めてしまえばすぐにYahoo!映画の上位にレビューが掲載されてしまう。このくらいの組織票など、代理店が10万円も用意すれば実現できてしまう(バイト料1000円で100人を雇う)。見ていて「あーあ」という感じなので、ちょっとその実際をまとめてみたのがこの表。
この表の見方は・・・などと難しいことは特にない。Yahoo!映画の、あしたのジョーに関するレビューのうち、参考票数によってランキングされたレビューの上位30本について、参考票数、あしたのジョーに対する評価(5段階で満点が5)、そのレビュアーがこれまでに投稿したレビュー数、今年になってからのレビュー数、全レビューのうちにしめる今年になってからのレビュー率、レビューの投稿日(あしたのジョーの公開は2月11日)、僕が評価したレビューの信ぴょう性、有効と判断できるレビューの評価(5段階評価)である。ポイントは「レビューの信ぴょう性」をどうやって評価するかだが、今回は次のような方法で信ぴょう性を評価した。
1.全レビュー数が2以下のものに網掛け
2.今年のレビュー数が2以下のものに網掛け
3.今年になってからのレビュー率が50%を超えるものに網掛け
4.投稿日が映画公開以前のものに網掛け
5.網掛け数が3以上のものに×、2のものに△、1のものに○、0のものに◎
6.網掛け数が2以下のものはレビューを読み、実際に映画を見たと推測できることを確認
7.×がつかず、6で映画を見たと判断できるものについて「有効評価」とする
以上の手続きは、「利害関係者によってテンポラリーに雇われ、サクラレビューを書いたもの」と、「実際には見ていないのに評価を書いた、主としてアンチ層」をレビュー一覧から排除することを目的としている。この作業によって残ったレビューは上位30レビューのうち、わずかに10レビューである。つまり、過半数は何の役にも立たない、信頼性の低いレビューである、ということだ。ちなみに有効評価だけで平均をとると、「あしたのジョー」の評価は3.4となる。この数字は意外とまともで、現時点(2月19日13:30ごろ)のYahoo!映画の公式の計算値3.67からそれほど乖離していない。乖離していないんだから別に良いんじゃない?と言われるとその通りなのだが(笑)、ちょっと腑に落ちないところがある。一度ここまでを速報値としておき、映画の公開がほぼ終了した時点でもう一度分析してみたいと思う。