「二番じゃダメなんですか」なんていうのが名台詞になるような時代はもう終了だろう。科学にお金をかける余裕は当分この国には戻ってこないと思う。何しろ電気が足りなくて経済がズタズタ。その根本問題を解決するための「技術」にはお金をかけるだろうが、サイエンスでは経済が回らない。
サイエンスには国が豊かだからこそお金をかけられる。文学とか、芸術とかは、その影響を多くの人に与えることができる。しかし、サイエンスは非常に個人的なもの。そこにお金をかけても、知的好奇心を満たせるのはほんの少数だ。このブログでも再三、「研究は個人的なもの」と書いてきているけれど。
徐々に衰退しつつあった日本経済の中で科学技術にかけられるお金は漸減していたわけで、そのせめぎ合いの中での「一番か、二番か」だったのだが、トドメを刺された感じ。科学で飯を食いたければ海外へ、というのが加速するんじゃないだろうか。
あ、セシウムやヨウ素の人体への影響に関する研究だけは凄く進むと思う。海外からもお金が来るんじゃないだろうか。人はあんまり来ないだろうけれど。