見ればわかりますけれど、この捕虫器には上下があります。上の方に虫の入り口があって、水の溜まっているツボの中に虫を誘い込みます。この、捕虫器のでき方が超絶的に可愛いのです。この捕虫器、どうやって出来上がるのかというと、葉っぱの先にツルが伸びてきて、それがクルクルっと丸くなります。
そして、このクルクルっが、「どっちが上かなーー−」としばらく考えるんですね。それで、「よーーーし、こっちが上だっ!!」って決めると、そこから捕虫器のもとになる部分が出来てきて、膨らんでくるわけです。
清少納言もこんな風に言ってます。
うえものはうつぼかづら。つほをつけるころいとをかし。蔓のくるくると丸まる頃はさらなり。やうやう膨らみゆく蔓の端のさまもはた言ふべきにあらず。
現代語訳
植物はウツボカズラが良いよね!ツボをつける頃が凄く良いっ!ツルがクルクルっと丸まる頃はサイコー。ツルの端っこがだんだん膨らんでいく様子ももちろん可愛いっ!
いや、嘘ですけど。可愛いのはホントです。