邦画では良く見かけるタイプの駄目映画。
何と言っても脚本が酷い。車ではねた被害者を病院に連れていくわけでもなければ警察に通報するでもなく、自分のタクシーに乗せて観光案内して、挙句にタクシー料金を取るとか、上海ってそういうところなの?軒先で雨宿りしているシーンの仕上げも変。そこでどんなトラブルが起きているかもわからないのにいきなり車のドアを開けて「乗って!」も何もあったもんじゃない。
音楽の使い方も非常に違和感がある。特に竹中直人絡みの場面。
タクシーの中での日本語の勉強シーンもなんか凄く変。
落書きにもリアリティがない(あんなに書けないでしょ)。
演出も変。本木雅弘がマトモな演技ができるのはみんな知っているわけで、その彼にあんな演技をさせるセンスが理解不能。
時間経過的にもどうなんだろう。こんだけいろいろあったらもうとっくに夜明けだろうよ、という感じだ。あれだけ大量の落書きをしていたら、それだけでもう朝だ。
上海の観光映画的な部分も多分にあって、そこも目障り。そっち方面からの売り込みもあった映画なんだろう。
ただし、ヴィッキー・チャオのプロモーションビデオとしては悪くない。でも、それだけ。何を考えてこんな駄目な映画を撮っちゃったんだろう?
評価は☆ゼロ。ヴィッキー・チャオがどんなに可愛くてもこれじゃぁ無理。