TSUTAYAの旧作100円セールでレンタル。
特に凄い詐欺のアイデアがあるわけでもなく、詐欺師とそれを追いかけるFBI捜査官の追いかけっこ。でも、あちこちに笑えるやりとりが盛り込まれていて、飽きさせない。特に空港でのやりとりは秀逸。
落ちぶれてしまったお父さんが大好きな主人公の子どもっぽい性格描写が見事で、そのおかげでFIB捜査官との心の通わせ方に味が出てくる。ルパン三世と銭形みたいな。
基本的に登場人物は二人なので、その描かれ方が濃密で良い。特に主人公の「家族」へのこだわりはそこここに散りばめられていて、それがラストへとつながっていく。みんなが家族と団欒を楽しんでいるときに、いつも連絡をとりあう孤独な二人、という設定が生きていると思う。広げた風呂敷のたたみ方も秀逸。観終わって「楽しかった」という印象しか残らない。映画の王道だと思う。
主人公が本当のことを言っているのに、それが額面通りに受け取られないとか、脚本もそこそこに凝っている。タイムトラベルとか、宇宙とか、冒険ものとかのイメージが強いスピルバーグだけれど、太陽の帝国とか、この作品みたいなのも味があって良いと思う。
評価は☆3つ。面白かった。