オレ竜、連夜の足踏みも余裕…落合監督「どこに慌てる必要があるの」
「足踏み?そういう見方をするのか。こっちはトータルでしか考えてないんだから。どこに慌てる必要があるの。そう簡単に勝たせてくれる相手じゃないよ」
「トータル」という単語を使ったのは偶然だけど、こういう落合監督の考えを、どちらかといえばサッカーを熱心に観ている僕ですらも理解できる程度には、落合監督とファンの間に信頼関係が構築されていたんだよね。
全部の試合で勝つことができればファンは嬉しいだろうけど、そんなことは実現不可能。負け試合で頑張るにしても、「その一戦に全力を尽くす」のか、「トータルで勝てるように試合を利用する」のか、その配分を考えなくちゃいけない。落合監督は、極端に後者に振れる人だった。だから観戦に来る人が減って、視聴率も落ちたのかも知れない(実際には、落合監督の方針がどの程度影響していたのかはわからない。監督が変われば検証できるだろう)。その代わり、監督8年間で全てAクラス、今年優勝すればリーグ優勝は4回である。この数字は、過去の中日の歴史を振り返れば驚異的だ。だって、落合監督以外では、これまでは天地1度、与那嶺1度、近藤1度、星野2度の、合計5回しか中日は優勝していないのである。
「ここだけは絶対に負けたくない」っていう試合は確かにあるし、落合監督だってそういう試合に負けたことはある。だけど、今年は正念場の対ヤクルトの8試合で7勝1敗である。マジックは1で、だから落合監督的には、「読売に山井、ベイスターズに川井、ヤクルトにネルソン、最悪は広島に吉見を当てて、吉見は最多勝と最優秀防御率のタイトルもゲットならめでたしめでたし。昨日、一昨日は完敗だったから岩瀬と浅尾を休ませることができて良かった。あと、シリーズを考えると高橋聡文は左のセットアッパーとして使えるかどうか試しておきたい」ぐらいのことを考えているに違いない。
ファンは、「ホームランをたくさん観たい」とか、「個人タイトルを独占して欲しい」とか、「毎試合二桁安打ぐらいはして欲しい」とか、「ピッチャーは完投が一番」とか、「エラーなんてプロなんだからするな」とか、「無四球が当たり前」とか、「全試合勝つつもりでやれ」とか、色々要求するのかも知れないけれど、僕はそのあたりはわりと淡白なので、リーグ優勝して、日本シリーズで優勝してくれるぐらいで全然問題ない。2007年の日本一はリーグ2位だったから。今年はソフトバンクが滅茶苦茶強いけれど、それでもなんとか頑張って、日本シリーズ優勝で、落合監督の8年を終わって欲しい。
落合監督をクビとか、本当にもったいない。
#ということで、今日のところは相手のピッチャーもちょぼちょぼのはず(内海でも沢村でもない。西村ですか?)なので、山井にびしっと決めて欲しいところ。