柴咲コウと堀北真希の二大「ダメ映画・女優」(「ダメ・映画女優」ではない。すなわち、ダメな女優じゃなくて、この人が出ている映画はダメ確率が高い、という意味。ただし、柴咲コウはダメ・映画女優の可能性もある)出演なので、「これはダメだろうな」と思って劇場ではパス。ようやく準新作になったので観てみたけれど、予想通りひどかった。
江戸時代に病気が流行して男が女の4分の1になってしまった、という仮想世界での話なんだが、まず、見た目、4分の1どころか400分の1ぐらいの感じ。これは映像表現が下手くそだからかな。さて、そういう違和感を持ちつつ映画を観ていると、まず役者の演技力に問題あり。和服を着て学芸会をやっている現代ドラマみたいだ。役者が下手なのか、演出が下手なのか、多分両方だろう。「やれやれ、酷い映画を借りちゃったな」とスタート30分で感じたけれど、映画鑑賞はここからが勝負。大体、我らが女王、柴咲コウはまだ全然出てきていないのだ。
主人公が意味不明な理由から大奥に入って、これまた意味不明な感じで出世して、意味不明なライバルを蹴散らし、なんか謙虚な姿勢でいたら幸運の女神(もちろん柴咲コウでもなければ堀北真希でもなく、ご都合主義の原作者か脚本家)がにっこり微笑んで出世街道まっしぐら、という展開。このあたりもやれやれ感がただよう。
その後の展開も「それはない」の連発でラストの後味も個人的には悪い。お墓のシーンがないならまだマシだったかも知れない。
じゃぁ、セットや衣装が素晴らしいのかといえばそんなこともなく、斬り合いのシーンも下手くそ。登場人物たちの描写も含め、何から何まで薄っぺらい。ラストまで見るべきものは何もないので、これを観るのは単に時間が無駄なだけ。