京大の山中さんがこんなことを始めた。
3月11日の‘‘京都マラソン’‘で完走します!【山中伸弥】
http://justgiving.jp/c/7882
集金目標は1,000万円だそうで(ちょっと前までは400万円だったようだ)。
通常の商売は、売り手と買い手の間の約束である。売り手は、買い手に対して商品やサービスの質を約束する。仮に売り手が約束しておいてばっくれるのであれば詐欺である。
会社と株主の関係なら、会社は会社の価値をあげることを株主に約束する。会社の価値が下がってしまったら、経営者はその責任を取らなくてはならない。
実益は約束しないけれど、論文を約束するのが科学者である。このとき、お金を出すのは普通なら国で、その原資は税金である。国民から税金という形でお金を集め、財務省や文科省の役人といった「賢者」がその分配先を決める。
さて、ではこのCiRAの場合はどうだろう。
まず、集金したお金の使い道が気になる。「研究支援スタッフを安定的に雇用し続ける」目的で、テンポラリーにお金を集めるという感覚が良くわからない。お金を使い切って、次のお金のメドがつかなかったら、研究スタッフはクビだろう。そこでまた「可哀想なスタッフのためにご協力願います」と、寄付を募るのだろうか。
寄付を募る研究所と寄付をする人間との間にきちんとした約束事がないのも気になるところだ。しかし、その点は、寄付する側がわかっていれば良いだけのこと。「このお金は単に研究者がテレビを買ったり、ディズニーランドに行ったりするために使われるかも知れません」ぐらいの理解があれば、何の問題もない。
さらに気になるのは当初400万だった目標額が安易に1000万円に増額されたことだ。「こんなに簡単にお金が集まるなら、多いほうが良いよね」と考えたことが容易にうかがわれる。
行き当たりばったりで、何の義務も責任も生じない、このシステムは何をお手本にしているんだろう、と思って既存の集金システムを思い浮かべてみたら、一番似ているのは「乞食」だった。乞食は、お金をくれる人に対しては何の約束もしないし、義務も責任も負わない。
一流の研究者が乞食の真似事を始めたことを、僕達日本人はどう考えるべきなんでしょうね?
#僕はお金を貸したり、投資したりすることにはやぶさかでないのですが、恵んでやるメンタリティは持っていないので、寄付に関しては普通にスルーですが。
#最初に考えるのは起業なんですけど、それはダメなんですかね?あんまりちゃんとウォッチしていないんですが。