2012年07月04日

絶滅危惧種の見間違い系が復活

もう絶滅したのかな、と思っていた「見間違い系」が復活の兆しです。

って、誤植の話です。このブログが誤植を学問として真剣に調査していることはみなさんご承知の通りですが、最近はネットコンテンツの粗製濫造が進み、誤植コレクターの僕も「あーーー、またかぁ」ぐらいでスルーしてしまうことが多くなりました。誤植の事例もありきたりで、「おお」と思うことも少なくなりました。

そんな寂しい状況にあって、今日はちょっと嬉しいお知らせです。絶滅危惧種にも登録されていた「見間違い系」に復活の兆しがあるのです。

誤植の分類はこちら
見間違い系の事例

「こういう見間違いって、最近ないよねぇ」と思っていたら、技術の進歩によって、全く新しい形の「見間違い系」が発生してきているのです。その現場をご紹介しましょう。

shinsyu


サトエリ会見当日に自殺か イエローキャブ社長「内部怨恨」説

この中で、「体裁を気にしてか、ここlカ月の間に新人を増やした」という記述があるのですが、この一見「1」に見える文字は、実は1でもなければ1でもなく、半角小文字のLなんです。はて、どうしてこうなった?と推測するに、多分雑誌のハードコピーをスキャンして、OCR機能によって自動的にテキスト化したからなんだと思います。なぜ最初からテキストデータを使わないんだ、と思わないでもないのですが、そのあたりが出版業界の難しいところなんでしょう。

ところで、こうして最新型の「見間違い系」を見てみると、思い出すのがアジア系の食材のラベルです。特に中国系で多いのですが、「シ」と「ツ」や、「ソ」と「ン」など、慣れていないと見間違えてしまう文字に関しての誤植が結構あります。あるいは、先日のAnonymousによる霞ヶ浦攻撃事件も、非日本語圏の方々の見間違いによるものでした(^^。

アノニマス「日本語難しい」…霞ヶ浦は霞が関?

ははぁ、してみると、絶滅が危惧されていた「見間違い系」は、機械化とボーダーレス化によって、むしろ増加していたのか、と認識したのです。いやぁ、良かった、良かった。これで見間違い系は当分大丈夫です。

この記事へのトラックバックURL