2012年07月23日

2030年の原発依存率

原子力発電をどうするのか、という件については色々と電力会社が暗躍していてお疲れ様ですという感じなんだけれど、

原発意見聴取会 国民的議論に値せず
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012071802000115.html

聴取会で電力会社幹部が意見表明、首相「誤解招いた」
http://www.asahi.com/politics/update/0718/TKY201207180264.html

原発作業9人の鉛カバー使用認める 建設会社役員
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2100P_R20C12A7000000/

僕のスタンスは今のところ「2030年の原発依存率は0%にすべき」というもの。

僕が思っている最大のものは「まだ日本人は全然節電に向けた努力をしていないよね」ということ。サマータイムを導入したわけでもない、昼間の活動を夜間に振り分けたわけでもない、地下鉄のみならず、駅までもがんがん冷房をかけている、それどころか、建物の中はほとんど涼しい状態。こんなことをやっていては、「電気が足りない」というのはピンと来ない。もっとあちらこちらに不都合が生じて、「やっぱり、電気が足りないんだね」というのが実感できないと。

僕の場合、地震とは無関係に脱冷房生活を3年前から続けていて、家も、オフィスも、冷房は使っていない。以前に比較して、電気消費量は40%以上も減っている。企業活動では減らせない部分もあるだろうけれど、生活環境上は、快適性に目をつぶれば、まだまだ減らせるんじゃないかと思っている。

送電技術と蓄電技術がもっと進めば、夜のうちに貯めておいた電気を昼に使うとか、夜の米国から昼の日本に送電するとか、そもそも夜のない静止軌道上に複数の発電衛星を打ち上げるとかが可能になるかも知れない。「夢の技術」はプルサーマルから違うものに変わったんじゃないだろうか。社会環境だって、前述のサマータイムだけじゃなく、例えば首都圏の電車を終夜運転にするだけでも、電力が余っている夜間に電力消費を割り振るように(=平準化)できると思っている。税制や電力料金でそういう24時間型社会を作っていくことも不可能ではないだろう。でも、そういう動きも、今のところほとんど聞こえてこない。

僕は生物屋なので、電力関連技術について詳しいことはわからないんだけど、最大の疑問は「まだ日本人は本当の節電をやってないよね?」ということで、だから、原発依存率を15%にするとか、20%にするとかには同意できない。ちゃんと頑張ったし、色々工夫もしたけど、やっぱりダメだって言うならそれは仕方ないと思うのだけれど、やることやらずに、今の快適性と引き換えの不都合は全部次の世代に先送り、というのは、僕の感覚ではNG。

この記事へのトラックバックURL

この記事へのコメント
「2030年の原発依存率は0%にすべき」
同感です。
今すぐ原発ゼロは私はイメージしにくい。
努力と工夫を積み重ねて減らしていくことはできると思えます。

私も脱冷房、というか単に冷房がない部屋に住んでいます。
元木様はどんな工夫をしてしのいでいますか?
Posted by m at 2012年07月23日 11:49
> 私も脱冷房、というか単に冷房がない部屋に住んでいます。
> 元木様はどんな工夫をしてしのいでいますか?

とりあえず、薄着です(笑)。あとは窓をあけてます。大した工夫ではないですが(笑)。僕たちが子供の頃は、教室にも冷房なんてありませんでしたしねぇ。
Posted by buu* at 2012年07月23日 11:59