そんな僕だけど、かれこれ1年以上日の出テレビのキャスターをやっているので、最近は僕のことを自民党支持者だと勘違いしている人が増えてきている。実際にはそんなことはなくて、僕はこれまでの選挙で、投票しなかったことは一度もないけれど、自民党に投票したことは一度しかない。前回の選挙でも、投票したのはみんなの党だった。なぜ僕が日の出テレビに協力しているかといえば、それは「新しいネットの利用方法を開発したい」という福田議員(当時は無職)を、ネットに詳しい人間として手助けしただけのことである。
さて、そんなこんなで、1年以上、一般の人よりもかなり近い場所から日の出テレビを見てきたのだが、背後では色々とトラブルもあったし、政治家に幻滅したこともある。関わって一年を経過したこともあり、この機会に、どんな政治家に幻滅したのか、書いておきたい。こういうネガティブなネタは、僕のようなポジションにいる人間は、普通なら「せっかく政治に取り入ることができそうなんだから、余計な波風は立てずにおいて、政治家とは仲良くやっていこう」と考えるのかも知れないが、そういう馴れ合い体質こそが「ダメな政治家」を許し、「ダメな政治」を醸成し、そして政治不信を招くような日本からの脱却を遅れさせると思うので、あえてオープンにしたいと思う。
全部をひとつのエントリーにしようと思っていたのだが、ひとつひとつがかなり長文なので、3つに分割することにした。今回は牧島かれん議員(神奈川17区)についてのエピソードを紹介したい。
発端は12月1日に牧島さんが下記のような趣旨のメールを日の出テレビの運用MLに流したことである。
明後日3日の21時から22時のニュースジャンクションの放送ができなくなってしまい、どなたかピンチヒッターして頂けると大変有り難いです。
日の出テレビはネット配信の放送局だが、きちんと時間帯を決めて、その時間帯は絶対に放送する、というのがルールになっている。報道ステーションが突然古舘キャスターの都合で放送中止になって、当日は静止画像だけが流れる、などということはありえないわけで、日の出テレビが自身の放送に対して「絶対に流す」という姿勢を貫いているのは立派だと思っている。
#ちなみに、僕はこれまでの一年間、週2回の生放送を、年始の一週間を除いて一度も休んでいない。
日の出テレビでは、絶対に放送するというスタンスを維持するために、どうしても放送できない場合は他の人に代打してもらうということになっている。
この代打依頼のメールが配信された時は選挙という特殊事情があった。日の出テレビのキャスターは僕を除けば全員が自民党に所属する人なので、選挙期間直前では、市会議員を含めて関係者は大忙しだろうと思い、僕はこの代打を引き受けた。
#ちなみに僕が引き受けたのは牧島さんだけではない。当時、3、4本の代打放送をやった。
当日は僕がキャスターを務めて放送したのだが、問題はそのあとに発覚した。なんと、牧島さんが自身の番組を放送できなくなったのは、ほぼ同じ時間帯に、ニコ生の選挙番組に出演するためだったことが発覚したのである。実は僕はその番組にちょっと興味があったので、タイムシフト予約(要は、録画)してあったのだ。代打の放送が終わってからその放送を見て、椅子から落っこちそうになるくらいに驚いた。自分の名前でやっている自身の番組を他人に代打してもらい、自分は他局の番組に出演するとは言語道断である。
この時、当時配信を担当していた日の出テレビの伊藤氏と僕の間では、次のようなやりとりがあった(オープンにされているものなので、誤字を含めて原文ママ)。
-------------以下、Facebookでのやりとり-------------
元木:
解せないのは、公示前日、僕がかれんさんの番組の代打をやったら、その裏でニコ生の番組に出演していたこと。みのもんたが朝ズバ休んでやじうまテレビ!にゲスト出演するみたいな感じ。
要は、日の出テレビが馬鹿にされたわけで、福田さんは怒るべきだっと思います。
伊藤:
それは話の流れの問題ですが、ニコ生は僕が福田さん用に用意したものですが、福田事務所の連絡が悪かったために、かれんさんにオファーしたわけです。 まぁ僕の責任ですね ご迷惑おかけいたしました
元木:
ええっ?福田さんも知ってたんですか?
知っていたとしたら、責任問題なんじゃないかなぁ。
1.そもそも放送自体が利益相反
2.裏番組への出演を説明していなかった
3.代打を頼んだ先がコストをかけて放送している民間企業
と、ちょっと考えただけでも大きな問題が3つもあります。
たまたま、僕がタイムシフト予約してあったから発覚したのであって、バレなければ放置するつもりだったわけですよね?
伊藤:
ふくださんには連絡が伝わらなかったので、福田さんは知りません
その他は私が決めて行ったことです。 あと時間的には裏番組にはなってないはずです。19時から20時半まででしたから
元木:
表では終わりましたが、そのあと有料番組で続きをやりましたよね?
伊藤:
それが20:30までですよ
元木:
周辺でゴチャゴチャやっていても非生産的なので、MLで流してまず当事者である牧島さんに全てを詳らかにしていただきましょう。もちろん、こちらはこちらできちんと調査しますが。
ちなみに本放送は20:20まででした。そのあと有料放送になりましたが、本当に10分足らずで終了したんですか?まだちゃんと調べていませんが。
-------------以上、Facebookでのやりとり-------------
自前で調べても良かったのだけれど、面倒くさいので、12月19日に日の出テレビのMLで、
「第三者でゴチャゴチャやっていても仕方がないので、牧島さんから直接説明をいただければ幸いです。番組内では、放送開始から1:12:08経過時点で司会者より「すいません、ここで一回しめてというか、番組は続くんですけれど、このあとは会員の方が観ることができるところに移動していただく感じで、引き続き、続けていただきます」と移動の宣言があって、放送開始から1:13:20後に終了しています。以後はニコ生プレミアムに移行しているのですが、本当に伊藤さんが言うように6分40秒以下で放送は終了したんでしょうか?」
というメールを送信したのだが、牧島さんからは12月30日に
選挙直前の事で元木さんへのお礼が行き届かず失礼しました。また選挙中のメールを確認できる体制になく返信できず、すみませんでした。またご相談をさせて頂きたく存じます。
というメールが来たのみで、今日に至るまで一切の連絡がない。日の出テレビの運営会議にも顔を出さず、選挙後は「配信スタッフが確保できない」という理由で放送が休止したままである。牧島さん不在の状態で開催された日の出テレビの運営会議において僕はこの件を問題提起したのだが、その場では「議論するまでもなく、こんなことはやっちゃダメなのは当たり前。各自やらないようにしましょうと決める必要すらない」という議事になったと記憶している(手元に議事録がないため、正確にはわからない)。
正直なところ、こんな人物を候補に選ぶ自民党はよっぽど人材難なんだろうなぁ、と思う。
余談だが、当時、僕とやりとりをした伊藤氏は、
どうぞ気の済むまで調査してください 終了は詳細には40分ごろだと思います。 ちなみに本日も同じパターンで配信してきました。 ただし私へのコストも考えて行動していただきたいところです。 なぜ私は個人の活動についてとやかく言われているのかさっぱりわかりません 外部から日の出に協力していながら、自分の活動も制限されなければならないのですね そんな規約を読んだ覚えもないですし さらさらわかりません まずは私が責められている理由を挙げてください 納得がいくまでお願いいたします そのあとMLに好きなだけ流してください
と書いた後、Facebook上で僕のことをブロックしてしまった。上のやりとりを読めばわかると思うけれど、僕は牧島さんと福田さんの責任には言及しているものの、伊藤氏についてはなんのコメントもしていないし、責任など追求していないし、活動の制限もしていない。にも関わらず「私へのコストも考えて行動して欲しい」といった意味不明の発言をし、挙句「理由を挙げてください」と言っておきながら直後にアクセスを拒絶するという行動に出ている。伊藤氏は半年間僕の配信を手伝ってくれていたスタッフだったので、なぜ突然ブチ切れたのかさっぱりわからず、自民党の関係者というのは良くわからん人が多いんだなぁ、と感じた次第である。
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