2013年04月18日

日の出テレビのキャスターウォッチング パート2 ふくだ峰之さんの場合

先日、自民党の河野太郎氏が、「帰化人国会議員一覧」というサイトに対して次のようなことをつぶやいた。





リンク先の帰化人国会議員一覧はすでに削除されているが、リンク先には「こいつは帰化人、あるいはその可能性が高い」というリストが掲載されており、その中に河野太郎氏の名前が含まれていた。これに対して、河野太郎氏が強烈な警告を発したわけである。

この発言を曲解し、「そもそも在日と断じられることが名誉毀損と考えることがおかしいのではないか」という指摘もあるのだが、これはアンチ河野派の主張であって、実際には、明確に名誉を毀損している。アンチ派(あるいは、アンチですらなく、ただの野次馬かも知れないが)の主張は「どこの国籍と言われても構わないのでは。例えば「お前は立派な米国人だ」と言われて腹が立つのか。朝鮮人と言われて立腹するのは、そもそも朝鮮人を下に見ている証左ではないか。在日ではないというなら、単に『在日ではない』と主張すれば良いのではないか」ということだが、実際には、発言自体が日本語としてどういう意味を持っているかではなく、差別的な文脈、侮蔑的文脈で使用されていることが重要だ。その表現によって名誉が毀損されているのであれば名誉毀損が成立するし、名誉毀損に当たるかどうかの判断は過去の判例によることになる。実際、土井たか子氏について、月刊誌「WiLL」において「土井氏は知る人ぞ知ることではあるが、本名『李高順』、半島出身とされる」「このことが土井氏の拉致事件を見る目を曇らせたのか」などと記載したワックが敗訴している。つまり、「朝鮮人のくせに」などと表現した場合、日本では名誉毀損と判断される可能性が高いと考えられる。「朝鮮人」という表現そのものの是非ではなく、相手の名誉を毀損する目的で利用されていることが問題なのだ。

さて、河野太郎氏は、この発言に続くコメントにRTする形で次のようにつぶやいている。





自民党として、自民党の支持者が人種差別、民族差別などによって誹謗中傷することについては断固たる姿勢で臨むという姿勢を明確にした発言と考えられる。実際には、Twitterは基本的に匿名のメディアなので、発言者が自民党のサポーターズクラブ会員かどうかは不明なことが多いのだが、一般論として、自民党の支持者がこういった誹謗中傷を行うことを良しとしないと表明したと考えて差し支えないはずである。

さて、この件よりも約1ヶ月半ほど前、日の出テレビのふくだ峰之氏の放送において僕がコメントをしたとき、次のような罵声を浴びせられたことがあった。













これらの発言者がどういう出自なのかは不明だが、かなり長い間日の出テレビの放送を見ていることは、次のような発言から明らかだった。





日の出テレビの政治系の番組をそれなりの頻度で閲覧している以上、少なからず自民党に好感を持っている可能性が高い人物であると考えられる。

なお、これらの発言は日の出テレビの放送のタイムラインに直接流れたものではなく、また、彼らは僕のことをブロックしていて、その発言が直接僕のタイムラインに表示されることもなかったのだが、僕はこういう発言についてはきちんとウォッチしておくようにしているので、特別(?)な手段によって、その内容を知ることができた。

さて、僕はこれらの発言が日の出テレビに関して交わされる会話としては著しく正当性を欠くと考えたので、まずTogetterに関連発言をまとめておいた。

日の出テレビ20130220会話ログ
http://togetter.com/li/459766

その上で、日の出テレビの運営者MLにおいて、2月21日に次のようなメールを流した。このメールはふくださんを指名して見解を尋ねているが、日の出テレビ関係者全員に配送されている。

---------以下、発信文---------
毎度元木です。
昨日の放送、絵的に凄く良くなりましたね。ああやって、部分的にシートを使って合成できるとは。UST画質だとテレビよりも粗いので、合成がほとんど気になりませんでした。

ところで昨日の放送では僕のところにネウヨのような人物から個人的な攻撃がありました。

こちらにまとめを作っておきました。

日の出テレビ20130220会話ログ
http://togetter.com/li/459766

sukepoppo氏の主な発言
「おんどれが何を言うとんじゃ。クレーマーはとっとと失せろや、このアホボケカス」
「クレーマーはとっとと失せろよ。朝鮮人みたいだな、お前。」
「いい加減にしろよ、お前。なに勝手に人のツイートを貼付けてんの?朝鮮人みたいだから、言ってんだよ。自
分の思考回路を朝鮮人やB層と比べてみるこったな。つーか、誰もアンタのことを言ったわけでもないのに、なに反応してんの?バカなの?」

このsukepoppo氏は以前から放送の内容とは無関係に橋下氏叩きや自身の主張をタイムライン上に書き散らしていて、個人的には「ノイズ」と思っていました。

今回は僕のところだったので顕在化しましたが、放送のタイムラインから勝手にTwitterに場所を移していて、局としては把握がしにくいところです。ちなみにsukepoppo氏は僕をブロックしていて、基本的には僕のTwitterのタイムライン上にも現れません。僕の場合、こういう事態に備えて、誰かが僕に言及した場合、お知らせが届くように設定してあります。お知らせはリアルタイムで届くため、「あ、こいつ、陰でこんなこと言ってる」と発覚しました。

さて、こういった事態が発生した時に局としての対応は

1.レッドカードを出す
2.イエローカードを出す
3.何もしない

ぐらいが考えられると思いますが、福田さんとしてはどうするのが良いと思いますか?
---------以上、発信文---------


ところが、それから約2ヶ月が経過しようというのにふくだ議員からは何の返答もなく、これらの発言を黙認・容認するという姿勢に見受けられる。

ふくだ氏は自民党のネットメディア局次長を務めており、本来、このようなネットトラブルについては先頭に立って対処にあたったり、指針を示したりするべき立場のはずなのだが、こんな人間でも一票を持っているから大事にしなくてはならない、ということかも知れない。仮にスタンスが3だとしても、「あぁ、そうなのね」と判断するだけのことではあるのだが、態度が何番であれ、自己の立場は明確にするのが政治家だと思う。残念ながら、ふくだ氏にはそういう資質がないのかも知れない。



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