おばさんががんで入院していた時、お見舞いに行った。転移がんが胸膜にばら撒かれてしまい、手術は無理ということで、抗がん剤の治療をしていた。その時、おばさんは抗がん剤で非常に弱っていて、食欲もないみたいだったので、「元気になったらうかい亭でご飯を食べよう」と約束した。その後、「抗がん剤は体力を消耗するだけなので、もうやめよう。あとはホルモン剤(ファイザー社のアロマシン)を使っていこう」ということになった。これが今からさかのぼること約5年のこと。
おばさんは薬が劇的に効いて、すっかり元気になった。だから、今でも僕は時々うかい亭のステーキをごちそうしてもらう。長生きはしてもらうものだ。