2013年12月24日

あるところで食べることができる幻のラーメン

今回の店は、日本の何処かにある店である。しかも、そう遠くない将来、消えてしまうはずだ。このブログでは匿名の情報をほとんど取り扱わないのだが、今回は例外中の例外である。なぜなら、この店の店主のお婆さんが、「ババアが一人でやっていて、これ以上忙しくなったら困る」「もうやりたくないんだけど、客がやめないでくれと言うから仕方なしにやっている」「そっとしておいてくれ」と言い続けているからだ。さすがにそこまで言われてしまうと、詳細を書くことはできない。あくまでもメモ書きとして紹介するにとどめておく。

なお、この店で僕が食べるのは今回が3度め。最初に食べたのは15年以上前になる。当時の醤油ラーメンはちょっとベースのスープが弱かったのだが、今はそんなことはない。足がすっかり弱ってしまったお婆さんだが、スープは逆にしっかりしてきている。以下、評価。



名称:内緒
種類:北海道
場所:内緒
注文:醤油
評価:8/AAC
2013.12.某日
コメント:ラードで野菜を炒めてスープにする伝統的北海道系ラーメンのスープ。醤油で注文しても醤油の風味はそれほど主張しておらず、野菜から出たうまみが強い。以前は醤油が前面に出ていて主張しすぎている感があったのだが、今はとてもバランス良く仕上がっている。

麺はやや細めで弱く縮れたもの。加水率がやや低めで最初はボソボソしているけれど、食べているうちにこなれてくる。これが意図したものなのか、たまたまなのかは不明だが、食べ進むうちに二通りの食感が楽しめる。

チャーシューは標準的な煮豚で、特筆すべき点はない。しかし、500円以下のラーメンにチャーシューの美味しさを要求するのは無茶というもの。

店にはメニューもなければ価格表もない。常連客のためだけにやっている感じだが、開店直後からずっと客足が途絶えず、店の外にまで行列ができている。ラーメンオタクが立ち寄るような場所にもなく、店主の意向を汲んだ客達が情報を極端に絞っているので、一見客はほとんどいない。

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