STAP細胞の話を最初に聞いた時思ったのは、「そんなに簡単なら、なぜ今まで誰も気が付かなかったのだ」ということ。だから、実際には凄く難しい実験が必要だと推測されて、なかなか再現性が取れないことも道理である。
さて、論文が正しいのか、捏造が含まれているのか、といったことに関する調査は理研にお任せするとして、企業の視点から、小保方論文に対して、ライバル研究者達が取りうる対抗策を考えてみたい(笑)。
ライバルたちの基本戦略は、1.小保方ラボになるべく次の実験をさせない、2.STAP細胞陣営になるべく予算を取らせない、の2つである。
具体的戦術としては、ライバル研究者が自前で小保方論文の実験を検証した場合は、再現性が取れようが、取れまいが、「全然再現しない」と主張し続けるのが最善策だろう。もし論文が正しくても、小保方陣営は第三者が再現することに向けて注力せざるを得ず、その間に再現性が取れた研究者たちは、自分たちだけこっそり小保方論文の先に進むことができる。その間、小保方陣営は足踏みをするばかりである。
また、iPS陣営などは、小保方陣営がもたもたしているうちに自分たちの研究費をどんどん確保しておくことが必要だろう。小保方論文が本当だった場合、iPSの研究費が切り崩される可能性が高いのだから、当然である。
もちろん、再現性が取れた時点ですかさず「小保方論文は事実!」と発表し、自分たちの器の大きいところをアピールする手もあるのだが、器が大きくても研究費は確保できないので、現実的ではない。大型予算の研究プロジェクトリーダーたるもの、如何にして部下たちの研究費(生活費を含む)を稼ぐかを考えるべきで、そこを怠ると後々「あいつは自分のポストの確保に汲々としていて、部下に冷たい奴だ」と後ろ指を差されてしまう。
そういうわけで、仮に小保方論文が本当だったとしても、当分の間は再現性は取れないんじゃないかな、と邪推するのである。
#そして、成功し始めると、あちこちから「うちも成功した!」というリリースが出される予感がします。
##本当に再現性が取れない(論文が間違いである)可能性もいくらかはあるとは思います。
###一刻も早く再現実験が成功することを心よりお祈り申し上げます。