2014年10月04日

ホーム&アウェーの一発勝負(誤植?)

通常、サッカー界においては「一発勝負」といえば、中立地や成績上位チームのホーム、事前に決められていた開催地などにおいて実施される一試合限り(=ノックアウト方式)の試合を指し、国内で言えば天皇杯、海外ならUEFAチャンピオンズリーグの決勝などが該当する。その対語として「ホーム・アンド・アウェー」や「リーグ戦」などがあると思うのだが、なぜか倉知君は「ホーム&アウェーの一発勝負」という(珍妙な)説明をしていてびっくりした。しかも、この第378話のタイトルが「一発勝負」である。ホーム・アンド・アウェーなら立派な「二発勝負」だと思うのだが、このあたり、原作者(@agitadashi氏)の見解を聞いてみたいところである。



出典:週刊少年マガジン10月15日号「エリアの騎士」P427

最近のマガジンって、毎号のように誤植や「ら抜き」表現があるよね(笑)。ら抜きは会話と思えばスルーできなくもないけど。

#追記
折角なのでTwitterで原作者の伊賀大晃氏に@を飛ばしておいたところ、丁寧に回答していただいたので、そのまま紹介しておく。ほんとに、Twitterとはありがたい仕組みである。







前段については、個人的には「イエローカードは持ち越さない(1試合目で1枚もらっている状態で、2試合目にイエローをもらっても、一枚なら退場にならない)」とか、「1試合目と2試合目でどれだけメンバーを交代しても問題ない」とか、「ひとつの勝負」としてしまうのには納得いかないところもあるのだけれど、「一発勝負」に厳密な定義があるわけではないので、原作者が「ホーム・アンド・アウェイは2試合で1勝負である」というのなら仕方がない。

ら抜き表現は、口語が中心の漫画の場合、確かに仕方がないところもあると思う。

ついでなので書いておくと、エリアの騎士では2007年7月にこんな表現があって、これはさすがに誤植であろう(笑)。単行本で修正されたのかどうかまでは確かめていない。

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この記事へのコメント
> 原作者が「ホーム・アンド・アウェイは2試合で1勝負である」というのなら仕方がない
とあるが、仕方がないという表現は妥当では無い気がします。
「〜というのなら、それが正しい」かと。
Posted by 横槍 at 2014年10月05日 01:21
> > 原作者が「ホーム・アンド・アウェイは2試合で1勝負である」というのなら仕方がない
> とあるが、仕方がないという表現は妥当では無い気がします。
> 「〜というのなら、それが正しい」かと。

いえ、僕は正しくないと思っています。「一発勝負 ホームアンドアウェイ」でググってみればわかりますが、「2試合で1勝負だから一発勝負」という考え方は、僕が調べた限りでは全く見当たらず、ほぼ全てのコンテンツで一発勝負とホーム・アンド・アウェイは対語として記述されています。つまり、伊賀大晃氏のとてもユニークな考え方であることがわかります。

例1 準々決勝と準決勝は従来通りホーム・アンド・アウェー方式で、決勝は中立地での一発勝負(ウイキペディア「AFCチャンピオンズリーグ」)

例2 年間王者を決めるチャンピオンシップを原案の一発勝負からホーム&アウェー方式に変更する方向で調整している(ゲキサカ「15年から導入のチャンピオンシップはホーム&アウェー方式へ」)

例3 今年からホーム&アウェイによるトーナメント方式で準決勝までを戦い、決勝戦のみ一発勝負、という方式を採用(Jリーグ「ホーム&アウェイ方式で繰り広げられた48試合の劇的なドラマ」https://www.j-league.or.jp/document/jnews/58/s-topics.html)

正確性が疑わしいウィキペディアはともかく、Jリーグですら対語として扱っているのですから、要は、「間違いである可能性が高いと思うけれど、言い争っても仕方ないよね」ということです。2試合で一つの勝負、という表現は時々使われますが、「一つの勝負」と「一発勝負」は全く意味が違う、というのが僕のスタンスです。

そもそも、サッカーにおいて一発勝負という表現は、ホーム・アンド・アウェイじゃないよ、という意味で使われる言葉ですし。
Posted by buu* at 2014年10月05日 11:47