2014年10月19日

るろうに剣心 伝説の最期編

過去2作に比較すると、できは良かったと思う。アクションは一層充実していて、殺陣のシーンは引き込まれる。ただ、単調。必殺技や奥義がどんなものなのか、良くわからないから困る。リングにかけろの「ギャラクティカ・マグナム」なども、パンチを放っている人間のコメントがなければ普通のパンチと何が違うのか良くわからなかったものだが(いや、ギャラクティカ・ファントムとは右パンチ、左パンチの違いがあるぐらいはわかったのだが)、この映画も同じである。そこをきちんと表現できないのでは、映画化しても価値が激減してしまうと思うのだが、論理的な説明は全く行われず、何が何だかわからなかった。

役者は過去2作同様、それなりに頑張っていたと思うのだが、やはり監督の演出力と脚本力がそれに伴わなかった印象だ。

また、絵作りにスケール感が感じられないのも惜しい。政府と反政府勢力の一大決戦のはずなのに、お台場で30人ぐらいがドンパチやっているようなショボさ。明治の頭であっても日本の人口は三千万人ぐらいはいたはずで、もうちょっと賑やかだったと想像するのだが。

レイトショウで観たのだが、客は僕以外に2組のカップルの合計5人。終映後、誰も席を立たないのでみんな熱心な映画ファンなんだな、と思っていたのだが、明るくなったら、2組のカップル共に、彼氏の方が熟睡中だった。これが映画の質を的確に示していると思う。評価は☆1つ半。

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