2014年12月19日

相澤慎一検証チームリーダーが馬鹿を晒した件

STAP細胞の検証実験に関する会見をリアルタイムで見ていたのだが、会見のラストで、相澤慎一検証チームリーダーが馬鹿を晒した。曰く、

小保方さんの検証事件を、このように立ち会い人を置いてやるのは科学のやり方ではない。科学のことは科学のやり方で処理をしないといけない。このような実験をしてしまったことに、検証実験の責任者としてすごく責任を感じる

参考:小保方氏の実験環境は「犯罪人扱い」 「STAP現象」検証実験リーダーが批判
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1412/19/news124.html

とのこと。

まるで、科学が科学界だけで完結しているような物言いである。今回、なぜここまで説明責任が問われているかと言えば、根本的には、研究費の原資が税金だからである。問題が明らかになった当初、「理研に行政や外部が介入するのは良くない」という意見があったけれど、僕は元理研の事務方として、一貫して「理研の研究費の多くは税金なので、説明責任がある」と言い続けてきた。研究を自前のお金でやっているのなら、「科学のやり方」で検証するのも問題なかった可能性が高い。

加えて、科学の範囲での検証では不十分だったという現実もある。税金におんぶにだっこでいて、自前では検証すらできなかったということだ。

小保方氏関連では、コピペ論文で博士号を与えてそれが発覚しても即座に対応できなかったり、理研の採用手順を覆して裏口入所させていたり、内容をチェックせずに責任著者になっていたり、「科学」の皆さんの不手際がてんこ盛りである。これは、小保方氏個人の問題というより、小保方氏の研究不正を生み出してしまった理研界隈、科学者界隈の問題である。そのまっただ中にいるはずの相澤慎一氏が、顔を赤くしてこんなコメントをするとは噴飯モノである。「責任を感じる」とは、一体誰になのだろう。少なくとも、ちゃんと実験をやっているその他大勢の研究者に対してではないはずだ。「良く言ってくれた」と感じているのは、同じように不正をやっている研究者ぐらいではないか。

加えて、会見が終了したあとに最後っ屁のように追加コメントしたのが情けない。言いたいことがあるなら、その場での批判にも対応すべきだ。

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