「俺はまだ本気出してないだけ」「地獄でなぜ悪い」あたりからハイテンションの役が定着した感のある堤真一主演のコメディ映画である。朝ドラでは「ちょっとハイ」ぐらいに抑えているけれど、この映画では「だいぶハイ」な感じである。ただ、あくまでも「だいぶ」であって、異常なハイテンションではない。そのあたりのちょっと振りきれないあたりがちょっと物足りない。
物足りないといえば、尾野真千子や玉木宏の演技も今ひとつ。特に尾野真千子はいつも眉間にしわがよった演技で、ストーリーが進むに連れての変化があまり感じられなかった。
素材自体は悪くないと思うのだが、演出と脚本に詰め切れていないところがあって、役者の力量的問題もあわせ、ちょっともったいない感じを受けた。この感じだと、悪くはないけど、映画館で観るまでもないかな、というのが正直なところ。映画らしい絵作りがなかった。この監督の過去作だと「デトロイト・メタル・シティ」の方がずっと面白かった。
どうでも良いけど、神様はバリにいるというよりは、バリにも神様はいる、という内容だった。
評価は☆2つ。