2015年04月24日

牟田陽日さんのくじら2頭を捕獲した件

何度か目にすることがあったのだけれど、いつも目の前で他の人の手に渡ってしまっていたのが牟田陽日さんのくじらである。特に残念だったのが日本橋三越での展示で、一度手に取っておきながら、店員さんを探しに行っている間に他の人に捕獲され、二度と放流されることがなかった。この時、「店員を探す場合でも、とにかく手にとって手放してはいけない」というデパートでの購入ノウハウを身につけたのだが、それにしても、開店ダッシュをかけても買えなかったのは痛恨の一撃だった。まぁ、その経験が生きて、九谷の巨匠のウルトラマンシリーズを入手できたのだから、よしとすべきであろう。人間、何事も経験である。

さて、22日から始まった銀座三越8階ギャラリーでの「百万石カオス」は、青山でのウルトラで牟田さんの作品を展示していたルンパルンパさん(石川県)主宰の作品展である。現代美術、工芸を扱っていて、案内でもらったはがきは牟田さんの新作であった。ということで、もちろん、開店ダッシュなのである。ところが、伊勢丹新宿と違って、勝手がわからず、どこでやっているのか探しているうちにちょっと出遅れてしまった。やっべー、と思ったのだが、なんと、今回はくじらが4頭もいたのである。そのうちの一頭は例によってすでに他の人の手に渡ってしまっていたのだが、幸いというか、一番の力作だった徳利が残っていた。正直に言えばちょっとだけ予算オーバーだったのだが、この出来栄えを見てしまうと、躊躇しているわけにもいかず、捕獲してしまった。徳利だけではくじらも寂しかろう、ということで、金色のくじらが描かれたぐい呑も捕獲した。

徳利 「えびす」




表のアップ







裏のアップ



高台



陶印(っていうの?)



床に置いたところ










ぐい呑 「金えびす」




表のアップ











高台



陶印



手に持ったところ



このぐい呑、左利き仕様だ!左手で持つとぴったりくじらがこちらを向く。

しかし、それにしても。参加者2名しかいない状態で、鹿島槍でそば打ち会を開催したのが2009年の秋である。名古屋の陶芸家吉島信弘さんがそのそば打ち会に初めて参加してくれたのが、2011年。その冬に偶然吉島さんがうちの会社の役員会会場のすぐそばでグループ展をやっていて、それを見に行ったのが僕の焼き物コレクションの始まり。その後、白馬に春スキーに行ったついでに九谷焼を見に行って九谷にはまり、あちこちで九谷焼を見て歩いて勉強した。そんなとき、六本木で吉島さんの作品が数点展示されていると聞いて森美術館のミュージアムショップに出かけた時、吉島作品の真上の陳列棚に飾られていた九谷焼に一目惚れ。それが牟田さんの作品だった。なんか、細い線の上を綱渡りするような感じで、牟田さんの作品までたどり着いたのである。色々なことの中心にあった白馬は、そば打ち会を開催した鹿島槍スキー場のオーナーの会社(日本スキー場開発)が買い取って、その会社は今週株式公開した。

色々あったけれど、これからも何が起きるか、楽しみである。


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