2015年04月28日

龍三と七人の子分たち

北野武監督としては暴力風味は控えめで、お笑いが多め。おかげで、いつもの尖った感じがなく、万人受けしそうな仕上がりになっている。

「老いの寂しさ」を逆手に取った毒のあるお笑いがてんこ盛りで、普通の人が北野監督に寄せがちな期待にしっかりと答えている。ある意味で予定調和だし、驚きは何もないのだが、最後の最後まで説教臭いところがなく、お笑いに徹しているところが良い。展開もスピーディで、というか、スピーディ過ぎて「えっ ?」と思ってしまうところもあったのだが、2時間があっという間である。

ちなみにこの作品の中で出てくる「ナインダーツ」とはダーツにおける完全試合のことで、通常は20のトリプル7回、19のトリプル1回、最後に12のダブルでフィニッシュというプレイなんだけれど、映画ではブル(中央、50点)に入れていた気もする。あとでスロー再生して確認したいところ。

小野寺昭といえば、僕の世代なら太陽にほえろの殿下なんだけれど(もうちょっとあとの世代なら、毎度お騒がせしますかな)、スマートな警官が代表作だった彼がヤクザを演じているところが感慨深い(笑)。

日本版「エクスペンダブルズ」という感じで楽しめた。評価は☆2つ半。

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