2015年05月16日

丸岡和吾展 “DEATHOVER”

浅草橋で今日からスタートの丸岡和吾さんの個展に牟田陽日さんとのコラボ作品が展示されるということで、開店時間に駆けつけた。例によって、到着時にはすでに5つが売れていて、のんびり見ているうちにさらに数個が売れてしまった。今回は丸岡さんが快諾してくれたので、写真でコレクション(笑)。

まず、丸岡さん単独の作品。色々な頭蓋骨が並んでいるんだけれど、これは角バージョンのぐい呑。写真は普段の置いておく状態。飲むときはひっくり返して使う。






まんまるの頭蓋骨はコロっと転がってしまうので、手を放すことができない。一度注いだら、こぼれないようにすぐに飲み干す必要がある。一人飲みで、自分で注いでいる時に宅配便の呼び鈴が鳴ったらパニックである。丸岡さんのぐい呑作品のほとんどはこの「飲むときは手放せない」形状なんだけれど、個人的にはこれがイマイチ。どんどん飲むタイプの人間ではないので、やはりテーブルに置いておきたい。例えば、下顎とセットにして、上顎より上の部分をひっくり返すと、下顎が台になる、みたいな仕組みがあると素晴らしいのだが・・・残念ながら、今回はそういう仕掛けはなかった。でも、ちゃんと転がらないようにしてあったのが写真の角バージョン。2つの角と頭頂部の3点で支える形になっていて、逆さにしても転がらない。これはノーマルバージョンより使い勝手が良さそうなのだが、こちらはこちらで残念だったのが、ひっくり返した時の上部が水平にならないこと。これも完全に個人的なこだわり領域なんだけれど、やはり、使うときには上部が水平であって欲しい。それと、表面が銀色だったこと。この釉薬がどんなものなのかわからないのだけれど、銀ってすぐに色がくすんでしまう印象がある。大丈夫なのかなぁ、などと迷ってしまい、とりあえずスルー。

他に、三つ目が凄く面白かったんだけど、三つ目には角バージョンがなく、転がっちゃうので今回はスルー。三つ目の角があればなぁ。

続いて、牟田陽日さんとのコラボモデル。

最初のは、頭蓋骨が伸びていて、何の骨なのか良くわからない一品(笑)。絵柄が鶴と亀だったので亀好きとしては呼ばれた作品だったのだけれど、すでに売約済みだった。






次は他のに比べてちょっと小さくて、ぐい呑というよりはおちょこのサイズ。絵柄が個人的には牟田さんっぽく、さらに頭蓋骨の内部まで絵が描かれていて、今回の展示では一番気に入ったもの。









これで角が生えていたら即買いだったのだけれど、角がないなぁ、転がっちゃうなぁ、と迷っているうちにこれまた他人の手に(笑)。僕みたいに、じっくり見て散々迷った挙句に「よしっ!」と決断するタイプの人間には、アート作品の購入はなかなか難しい。じっくり見る時間があって、購入は抽選とかだと嬉しいんだけど・・・。

以下、牟田陽日さんコラボモデルの様々なバージョンをいくつかの角度からお楽しみ下さい。



























一方、こちらは篠崎裕美子さんとのコラボバージョン。















こちらもなかなか興味深く、おまけに角つきがあったのだけれど、手描きじゃない部分がちょっと気になった。なんか、やっぱり一発勝負の緊張感みたいなのが欲しいなぁ、と。

ということで、決して安いものでもないので、今回は全て見て、写真を撮るところで終了。ひとつひとつが、僕にはもう一歩だった。角とか、銀とか、三つ目とか、コラボとかが、こういう組み合わせだったらなぁ、となってしまった。でも、一個一個型を使わず手びねりで作っているという骨たちはなかなか個性的。三つ目や四つ目といった創造物もあってとても面白い個展だし、開催しているギャラリーも昭和の風情があって良い雰囲気だった。近所の人はぜひどうぞ。

丸岡和吾展 “DEATHOVER”
5/16(土)-5/24(日)
12時-18時
lucite gallery 台東区柳橋1-28-8

この記事へのトラックバックURL