2015年08月27日

「美味しいご飯を食べる器」から「米食系」経由で「ごかんでごはん」

銀座の金沢から「美味しいご飯を食べる器」展のお知らせが来ていた。応援している船木大輔さんの作品も含まれていたので、初日に行ってみた。

陶器と漆器の販売だったのだけれど、ちょっと普通すぎるというか、普段使いすぎるというか、この手の器はもう家にたくさんあって、しかも自分でどんどん作っているので、正直、ニーズがない。もうちょっとハレの日向けな食器が見たかった。実はひとつだけ良いご飯茶碗があったんだけど、それは内部がメタリックに装飾されていて、これじゃぁご飯を食べても落ち着かない。食事の器は、あくまでも料理を引き立てるもので、主役になっちゃあダメなんじゃないかな。

船木さんは10種類ぐらいのご飯茶碗などを出品。絵は面白いんだけれど、以前のような造形とデザインの見事な融合がなく、普通の焼き物になっていたので今回は何も購入せず。展示のコンセプトが僕の求めているものとずれていた感じ。

このまま手ぶらで帰るのも残念なので、その足で日本橋三越に行って、白白庵プロデュースの「米食系」という展示を見てみた。こちらは銀座の金沢よりはワンランク上(作家の質ではなく、作品のターゲットが普段使いよりももうちょっと上という意味)の作品が揃っていて、いくつか興味深い作品があった。特に良かったのは陶ISMでもチェックした伊藤千穂さん。織部も良かったし、金と銀を使った土物も良かった。ただ、織部はちょっとおとなしくて、僕としてはもうちょっと大胆なデザインが欲しかった。これは好みなんだろう。

とはいえ、なかなかだったので何か買って帰ろうかな、と思ってぶらぶらしていたら、隣で「箱膳 ごかんでごはん」という展示をやっているのを見つけて、つらつら見ていたら井上雅子さんの作品を発見。井上さんは一昨年の茶碗まつりで僕が唯一購入した皿の作者で、以後、色々注目している人。関東ではなかなか作品を見ることができないのだけれど、今回はカエル、金魚、亀などの作品を色々と出品していた。今年金沢で見た羊は個人的にはイマイチだったんだけど、今回の金魚とカエルはとても気に入ったので、伊藤千穂さんは今回はやめておいて、井上さんのを購入した。

写真はのちほどアップします。

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