2015年10月20日

ビリギャル

birigyaru


どうせつまんないだろうから、飛行機の中で観れば十分かな、と思っていたので、飛行機の中で鑑賞。期待を裏切らない駄目映画だった。

まず、慶應大学合格程度のことをあたかも甲子園出場みたいに難易度が高いことのように扱っているところが違和感バリバリ。おまけに、慶應の学生たちが意味不明に自信たっぷりだったり(苦笑)、慶應に行くだけで人生が変わるとか思っていたり(大爆笑)、慶應バンザイっぷりが失笑を生む。

喫茶店で正規分布の図を見せて話をするところとか、飲み屋で塾の先生と、生徒の親が偶然くだをまき合うところとか、大事な受験の朝、積雪している状況でわざわざタイヤがスタックするような細い道を選んで走ったり、ストーリーや脚本上の「そりゃねぇだろ」という部分もたくさんある。

ストーリー、脚本、演出がまんべんなく酷い。せめて、合格した大学が東大ならまだ楽しめただろうに。この映画を観て「慶應に行けば人生明るい」と勘違いする人が出てこないことを祈るばかり。少なくとも理系なら、慶應卒なんて看板にならない。世の中には合格しただけで看板として役立つ大学も確かにあるけれど、それは日本では東大と京大のふたつだけ。大事なのは合格したことではなく、そこで何を勉強して、何を身につけたか。合格しただけでは意味が全くない大学が目標になっているだけで、すでに駄作確定である。別に慶應をディスる気はないのだが、「学歴」という視点から過剰に持ち上げているところが気持ち悪い。

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