前作の「まれ」があまりにも糞だった朝ドラだが、今の「あさが来た」はなかなかのできである。そのあたりは分析を待たずしても視聴率に反映されているようだ。
「あさが来た」自己最高25・8% ついに「マッサン」超え
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151204-00000086-spnannex-ent
本作は、まず主題歌の歌い出しが良い。普段はランニングの時ですら中島みゆきしか聴かない僕が聴いても「マッサン」の麦の唄の歌い出しは朝ドラとしてはイマイチだったし、「まれ」に至っては最悪だったのだが、「あさが来た」の「365日の紙飛行機」は歌い出しがとても良い(歌い出しだけだが、どうせ以後は早送りしてしまうので問題ない)。
そして、脚本。本作を書いている大森美香さんはここ10年ぐらいでは一番面白かった朝ドラの「風のハルカ」を書いていた人。
風のハルカ最終回
http://buu.blog.jp/archives/50191311.html
結局朝ドラは脚本力なので、ちゃんとした人が書いていれば、面白くなる。その点で、大森さんを起用した時点で大外れはなかったわけだ。
主演の波瑠の演技力が欠如しているところは姉役の宮崎あおいがきちんと補っているし、登場直後はいくらなんでも年齢離れすぎだろ、と感じた玉木宏も少しずつフィットしてきた気がする。演出面では特定の人物が登場するとBGMがロックになるとか、ベタすぎるところもあるのだが、許せる範囲である。
聴くだけで不愉快になる主題歌と、支離滅裂なストーリー展開で唖然とした「まれ」とは雲泥の差である。
ただ、「ちりとてちん」を越えるような名作になる予感はない。僕の中では、ここ10年ぐらいの朝ドラのランクは
ちりとてちん>>>>風のハルカ>あまちゃん>>>>>>まれ
といった感じなのだが、「あさが来た」は「風のハルカ」や「あまちゃん」の近辺に落ち着きそうだ。