2016年01月21日

ブリッジ・オブ・スパイ

bridgeofspies


米ソ冷戦時代に米国とソ連の捕虜を交換するために交渉にあたる弁護士を描いている。

撮影、役者、音楽はさすがにスピルバーグ印だと思うのだが、脚本はどうなんだろう。米国に捕らわれたソ連のスパイとその弁護にあたった弁護士、ソ連で捕らわれた米国のパイロット、ベルリンで捕らわれた米国学生と、3つのストーリーが平行して描かれていくのだが、そのミックス具合にちょっと無理やりな感じがする。時系列で並べるなら確かに映画のとおりなのだろうが、それまで全く言及がないストーリーが突然始まるので、映画が分断されてしまう。また、弁護士が学生の解放になぜそこまでこだわるのかも説明不足だった。今年のアカデミー賞の脚本賞にもノミネートされたのだが、正直疑問である。

とはいえ、表向きの援軍が何もなく、ひとりきりで戦う弁護士の姿は見事に描写されていた。1957年のベルリンの街や走っている自動車など、きちんと再現されているのもさすがだなぁ、という感じ。やはりお金があると表現の質が高くなる。

評価は☆2つ半。関係ないけど、スピルバーグももうすぐ70歳かぁ。

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