2016年01月29日

クリード チャンプを継ぐ男

creed


ロッキーシリーズの続編。このシリーズは大体ボクサーなりトレーナーなりが対戦や就任をいやがるのだが、何らかの事情で翻意するとか、クライマックスの試合が大抵殴り合いの乱戦になって、最後は判定で勝負か決まるといった「いつものあれ」が展開する。その方程式が本作でも踏襲されているのかどうかが最大の見どころである。

ボクシング作品としては、日本には「あしたのジョー」という金字塔があるので、どんな映画を観ても「面白いけど、あしたのジョーほどじゃないよね」(もちろん、映画版のあしたのジョーの話ではない)となってしまうのだが、本作も当然のように、あしたのジョーには及ばない内容だった。でも、つまらないかといえばそんなこともない。これまでのシリーズ旧作の名場面を良い感じでセルフパロディしていたし、音楽も含め、昔からのファンが楽しめる構成になっていた。だからといって、旧作を全然知らない人が全く楽しめないかといえばそんなこともなく、新しい登場人物たちの身の上が今風になっていたり、誰も置いてきぼりにならないように配慮されていた。おかげで、旧作を一本も観てない人が「旧作も観てみたい」と思えるような仕上がりになっていたのではないだろうか。

変に暗すぎるわけではなく、無理なくロッキー・バルボアの老後を描いていた。眠くなることもなかった。非常に正しいロッキーシリーズの最新作になっていたと思う。

最大の見どころがどうなっていたのかは、映画館か、DVDで確認してください。

評価は☆2つ。

この記事へのトラックバックURL