日本橋タカシマヤではじまった山本茜さんの個展を見てきた。截金(きりかね)ガラスというのがどういう工程で作られているのか全く知らないので、本当の価値はまだ全然わからないのだが、凄いことだけはわかる。そして、写真では何も伝わらないこともわかった。焼き物以上に、現物を見る必要がある。上下、左右、どの方向でも、少しでも見る角度を変えると、作品が見せる表情が全く違うものになってくる。その変化の過程までもが素晴らしく、所有することに大きな意味がある。そのせいか、普通の個展であればお手頃なものから売れていくところ、高いものから売れていったそうである。一番安い酒器で9万円、高い作品は500万円を軽く超えていて、個展に出品されている作品の合計金額は7000万円分ぐらいだっただろうか。そして、個展2日目の午前中で全作品完売である。「今、一番金を稼げる工芸家」という評判は伊達ではなかった。
一度工房見学をしてみたい作家さんである。
それにしても、あれ、保管もちゃんとしないとだよね。曇っちゃったら台無しだよね。