2016年06月23日

『「健康食品」の素材情報データベース』バンザイ

僕が国立健康・栄養研究所の運営している『「健康食品」の素材情報データベース』をブログで紹介したのは2011年ぐらいが最初のようである。たとえば次のようなエントリーにおいて、このデータベースを参照している。

二日酔いについて考える
http://buu.blog.jp/archives/51267844.html

サプリメントなんて、もう要らないかも?
http://buu.blog.jp/archives/51302163.html

科学的には、コラーゲンは効かない
http://buu.blog.jp/archives/51368896.html

特に二つ目のエントリーでは
それにしてもこの「健康食品」の安全性・有効性情報というサイトは素晴らしい。このサイトを運営している独立行政法人国立健康・栄養研究所は偉い。

と絶賛しているのだけれど、このサイトに水素水について掲載されたとj-castニュースが紹介していた。

水素水に「有効データ見当たらない」 国立研究所「発表」が論争にピリオド?
http://www.j-cast.com/2016/06/22270406.html

論争も何も、こんなもの、”普通に”理系の大学を卒業していたら信じる馬鹿はいないのだが、日本にはなんちゃって大卒や文系の人たちがたくさんいるので仕方ない。

本当なら、科学的エビデンスを調べるまでもなく、水素なんてそこらへんにそれなりの量が存在していたら危なくて仕方ないし、水素イオンなら放っておいても水の中にたくさん存在していることを(中高でまじめに勉強していたら)誰でも知っているんじゃないのか?もし知らないとしたら、義務教育の方向が間違っているだろ。

このサイトが権威として機能していないのが残念で仕方がなかったのだが、論争に終止符を打てるほどにステータスを上げていたのなら素晴らしい。

ついでにちょっと気になってユーグレナについて調べてみたら、ちゃんと
俗に、「コレステロールを低下させる」「血圧を下げる」「アレルギーによい」などと言われているが、ヒトでの有効性、安全性については信頼できるデータが見当たらない。

と掲載されていた。ユーグレナについてはこちらで詳細を書いたけれど、

株式会社ユーグレナについて調べたら、異常なまでの優良会社であることが判明
http://buu.blog.jp/archives/51485099.html

ザバスとかで普通に摂取可能な栄養素に東大の看板をつけて、ザバスの10倍以上の価格で売りつけているいわば原野商法である。こんなものに金を払うのは馬鹿か、物好きか、情報弱者ぐらいだろう。僕のユーグレナ社に対する見解は今も昔もこんな感じ。


繰り返しだけど、『「健康食品」の素材情報データベース』が論争に終止符を打てるようなサイトとして認知されてきたのなら喜ばしい限り。科学立国とか言ってるんだから、もうちょっと科学的にものを考えようよ。

これも前から言ってることだけれど、健康食品は、効かないから健康食品なんだよ。本当に効果のある成分が含まれていたら、さっさと精製して薬にするの。指をくわえてのんびり眺めているほど、製薬会社の研究者たちは間抜けじゃない。あと、仮に有効成分の抽出が現時点で不可能だったとしても、その有効成分の摂取を目的にしてそれを食べるのもダメ。なぜなら、未知の有効成分以上に不要な成分がたくさん含まれていて、それを過剰に摂取することによって他の不具合が生じるから。たとえばコカコーラに抗がん成分が含まれていたとして(含まれていないですよ)、がんを治そうと思ってコーラを飲み続けたら、糖分の摂りすぎでデブになるでしょう?

ほんの少しの例外を除けば、健康食品は全く効かないし、効くほど食べたら不健康食品なんです。あーー、口がすっぱい、すっぱい。何度書いたら理解してくれるのやら。

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