語学学習は文法と語彙の2つが必要だ。
このうち、文法は、ネイティブなら自然に身につくが、非ネイティブの場合は論理的な記憶が必要になる。その例として挙げられるのが英語における複数形の発音である。英語の複数形末尾の発音には[s]、[z]、[iz]の三種類があるが、無声音(p、t、f、k)の後は[s]になる。例えばbookはbooksのとき、ブックスになる。この例を覚えておけば、他のkで終わる名詞の発音についても連想可能になる。hookや、sockや、lockなどは1つ1つ覚えなくても、book1つを記憶しておけばこと足りる。
ところが、ここで問題になるのが、身近にある間違い英語である。その代表例が大リーグのチーム名である。
インディアンス、ドジャース、ヤンキース、エンゼルス、カージナルス、カブス、ブレーブス、パドレス、タイガースは全て音をカナにあてはめていると考えれば間違いである。もちろん、日本のタイガースも、イーグルスも間違いである。インディアンズ、ドジャーズ、ヤンキーズ、エンジェルズ、カージナルズ、カブズ、ブレーブズ、パドレズ、タイガーズ、イーグルズが正しい。
文法を記憶する際、特に簡便なのが母国語化している例から類推する方法なのだが、それが間違っているのだから話にならない。これを念頭に入れて英語の文法を考えてしまうと泥沼だし、私が意地悪な入試担当なら、この手の問題をてんこ盛りにするだろう。日本のマスコミは、「外人」のようなどうでも良い表記については早々に「外国人」へ変更するくせに、なぜ、こちらは間違いを認めて早急に対応しないのか、不思議でならない。以前からアクセントは長音で表記する方が好ましいケースが多いと書いているのだが、コミューニケイトはコミュニケイトでも間違いではない(ネイティブに対してはもちろんコミューニケイトの方が通じやすい)。でも、インディアンスも、ドジャースも、明確に間違いなのである。日本語に適切な表現方法がないならまだしも、インディアンズ、ドジャーズと書けば良いだけなのだ。
日本人は英語の壁によって孤立しがちだが、ちょっとした配慮だけでその壁に小さな穴を開けることができる。マスメディアがメジャーリーグのチーム名表記方法を変更することは、簡単にして、効果が期待できる手段の1つである。
マスコミは馬鹿だから、やらないと思うけど。
もちろん、阪神や楽天が公式名称を変更するのも1つの手だが、以下略。
こういう細かいところからでも日本人の英語力は確実に向上するはずなのだが、残念でならない。