2017年04月01日

べっぴんさん 最後まで見ての評価

前半の評価はこちら
http://buu.blog.jp/archives/51538669.html

結局、最後までぱっとしないドラマだった。登場人物たちが高齢化するにしたがって、下手な演出と演技力のなさで、コスプレ感が増大してしまった。髪に白髪を加えるだけで高齢化を演出できると思ったら大間違いである。

主要な登場人物が4人ということがまずかったのか、ことあるごとに不自然な立ち位置で演技しているのも見ていて辛かった。4人で会話するなら、普通は12時、3時、6時、9時の位置に立つはずだ。しかし、これだとカメラに対して誰かが背中を向けることになる。それを避けるために、人間を9時、11時、1時、3時の位置に立たせ、カメラを6時の位置に置くような映像が頻繁に現れた。これが、何らかの理由があって当たり前の配置なら良かったのだが、そういう配慮は全くなく、不自然な状態が続いた。

全体としてストーリーにメリハリがなく、家出した娘が大した理由もなく突然改心したり、すんなりと受け入れることは難しい展開が続いた。かといって、驚きの連続ということもなく、予定調和で話が進み続けた。加えて、説教くさい話や陰気な話が多く、見ていて楽しい気持ちになることが少なかった。これを端的にいうと、「つまらない」となる。

原因は、前半の評価でも書いたのだが、脚本と演出である。半年という長期にわたるドラマで、かつ1本が15分という短時間でもあり、一週間ごとに毎週一区切りつけなくてはならないという制約もある。あまちゃんでは宮藤官九郎も途中で息切れしたように、脚本の執筆が難しいのは良くわかるのだが、だからこそ、力量が足りない脚本家に任せるべきではない。

見終わっての最初に思ったのは、役者がかわいそうだな、というものだった。評価は50点。こんなドラマを作っているなら、受信料は払いたくない。払ってないけど。

この記事へのトラックバックURL