米国を横断する形で日食があるということで、米国人達はそれなりにこの天体イベントを楽しみにしていた。僕はといえば、5年前に金環食を経験しているので、これといった感慨はなかったのだが、せっかくなのでスミソニアン航空宇宙博物館に行ってみた。
到着すると日食の1時間前というのに、大行列ができていたので、並んでみた。博物館への入場の行列かと思ったら、入場ゲートを素通りして、博物館の裏へ。約30分ほどの行列の後、もらったのがこの日食専用シートである。日付入り!
暑くて耐えられないので、博物館へ入館してみると、こちらも結構な混雑である。そして、冷房の効いたところからのんびり観測しようという横着者達がたくさんいた。
そして、いよいよ太陽が欠けてきた。博物館のメインフロアは、この日食のためにということなのか、天井がガラス張りである。素晴らしい。そして、そこに集まった大勢の人たちが、みんな天井を見上げている。
いただいた専用サングラスを着用してみると、きちんと太陽が欠けている。ワシントンDC界隈は80%程度欠けるらしいので、自分としては大満足である。サングラスをカメラのレンズに装着してみると、ちゃんと写真が撮れた。
しかし、これはフォトジェニックではないよな、と思っていたら、雲が出てきて、良い具合に日光を遮ってくれた。これはシャッターチャンス!
天然のサングラス、最高。
そろそろ日食もピークを過ぎたので、博物館の外に出てみると大勢の米国人達が空を見上げていた。
今日は平日で、今は真昼間だぞ、仕事しろよ、と思った。
ここでテロでも起こされたらどうするんだ、とちょっとだけ心配になったけれど、そんな空気は微塵も感じられない。のんびりしたものである。
そうこうしているうちに、また太陽に雲がかかってきた。シャッターチャンスの再来である。
こうしてみると、三日月なのか、太陽なのか、良く分からない。
ともあれ、日食が大好きなのは日本人も米国人も同じとわかった。