藤田嗣治の版画「夢」には1947年のモノトーン・リトグラフ版(78部、他に画家保存版のEA版、HC版あり)と、1948年のスピッツァー・ヘリオグラヴュール版(250部)がある。まず、1947年版を製作し、翌年、ピカソの紹介で知り合ったGuy Spitzerに勧められて作ったのがスピッツァー版である。ちなみに、スピッツァー版の方が人気が高い。1947年版を元に改めて原画を描き起こしたので、両者では動物の種類が変わっている。
今回入手したのは前者の、78部限定版。毎日オークションなどを見ていると、この作品は頻繁に出品されているのだけれど、9割方はEA版なので、78部の方が欲しかった。