2017年12月15日

スター・ウォーズ エピソード8 最後のジェダイ

次から次へと驚きのあるストーリーが展開され、時々は「こうなるに違いない」とか「こうなって欲しい」という期待を裏切るので、観ていて飽きることがない。この辺は、展開がまぁまぁ良くできている。ただ、絶賛かというとそうでもない。ストーリーが凄く軽い感じで、いよいよディズニーのものになっちゃったんだな、と感じた。あぁ、この場面はディズニーランドのライドに使いたいんだな、と感じる部分も少なくなかった。

冒頭のシークエンスの出来はなかなかだったのに。

いくつかのストーリーが同時並列で進行するのは良いのだが、そのストーリーに濃淡がありすぎて、「こんなのどうでも良いから、あっちを進めてよ」と思ってしまうこともあった。これが全部ハラハラドキドキなら良かったのだが。

カジノのくだりは存在価値あったのか?この辺は、脚本の練り込みが足りないと感じた。

一番残念なのは、いくつかの場面での質感。例えばスノークのいる部屋の床や壁は、それには相応しくないちゃっちいものだ。銀河中から金を巻き上げているのだから、華美ではなくても、もうちょっと美術さん頑張ろうよ、オリエント急行殺人事件は頑張ってたよ、と思った。

JJは過去作に色々リスペクトしていてそれを探すのも楽しかったんだけど、今作はI have a bad feeling about it.がなくて驚いた。他にも、ルーカスフィルムっぽさというか、旧作に対する愛情が希薄だった。

決して悪くない。でも、素晴らしいとも言えない。つじつま合わせが不要な分、スピンアウトのような全滅展開の必要もない。好きにやれるのに、意外性でゴリ押ししちゃうのはどうなんだろう。やっぱり、全部JJに監督してもらった方が良かったんじゃないだろうか?

エピソード9の大団円に向けての助走と前向きに考える努力をしようと思う。