2018年01月14日

今度は齋藤学が流出

ここ数年、日本のスタジアムで応援するときは学のユニを着ていたので、かなり驚いた。

ツイッターではマリノス史上最大の驚き、といった主旨のつぶやきがあったけれど、僕にとっては柱谷哲二がマリノスからヴェルディへ移籍したときほどには驚きではなかった。とはいえ、最大ではなかったけれど、驚きが大きかったのは確かである。これが海外移籍なら「よかったね、頑張って」だが、川崎フロンターレが移籍先というのでは「ええええーーーーー」である。

昨シーズンの学は10番を背負ってキャプテンとしてピッチに立ったが、なかなか持ち味のドリブルで活躍することができず、シーズン半ばに前十字靭帯断裂という大怪我を負ってしまった。怪我をする前は日本代表へもときどき呼ばれはするものの、ピッチに立つことはほとんどなかった。ドリブラーの膝は消耗品なので、選手生命は長くは期待できない。代表としてロシアW杯の舞台に立つことを諦めないなら、レベルが高く、練習環境も良く、アジアチャンピオンズリーグでも戦える川崎は、横浜よりも魅力的だったのだろう。

マリノスはここ10年ほど、J2落ちの危機にさらされるほどではないけれど、優勝争いには加われず、アジアチャンピオンズリーグの出場権も滅多に取れない状況が続いている。その間、完全移籍で流出した選手は少なくなく、中には育成の段階からずっと面倒を見てきた選手も含まれていた。10日前の天皇杯ではセレッソに完敗したけれど、活躍したのは元マリノスの水沼宏太だった。

新陳代謝があるのは悪いことではない。しかし、その結果、強くなったのかと言われればそんなこともない。出て行った選手が外で活躍するのは悪いことではないが、そのチームがマリノスより良い成績を出すなら、なぜ放出したんだ、ということになる。

サッカーのリーグは、常に優勝を争うビッグクラブと、選手を育成して、その権利を売却して運営にあてる中位のチームで構成されることが多いようだが、マリノスはJリーグのスタートの時点ではビッグクラブを目指していたのに、今は鹿島、川崎、浦和あたりには完全に遅れをとっている。この3チームは高いレベルで新陳代謝が起きていて、中でも鹿島の安定感は素晴らしい。ガンバや広島のように、特定のタレントに牽引されたチームは、そのタレントのコンディションによって成績が上下するけれど、そういうチームが交互にマリノスよりも上にいくので、マリノスは滅多にベスト4に食い込んでこない。これでは、二年連続で背番号10番が流出するのもやむを得ない。

これで、チームを取り巻く環境が良くなっているなら期待が持てるのだが、むしろ悪くなっているのだから先行きが暗い。毎年残留を争うようなポジションにはならないで欲しいのだが。

ともあれ、監督にしても、コーチにしても、移籍選手にしても、マリノスでの実績がないので、マイナス要因ばかりが目につくのは仕方がない。シーズン開幕したら「学がいなくても全然関係ないし、むしろいなくなって良くなった」ということであれば、文句はない。さて、どうなることやら。不安ばかりが大きくなるが、開幕を待つことにする。