プロのラーメン評論家だというと、まず間違いなく「ワシントンDCで一番美味しいラーメン屋はどこだ」と聞かれる。回答は、答え一発、大鍋屋である。「陣屋はどうだ」「レンズラーメンは食べたことがあるのか」「新しくできたはなびはもう食べたのか」と色々と言われるのだが、もちろんそれらの店は全部食べた上でのファイナルアンサーである。ラーメンの種類が違うので、食べる人の好みによっては違う店の方が美味しく感じる可能性はある。しかし、プロの視点からは、間違いなくこの大鍋屋が一番である。
ラーメンは、非常に大きく分類すると、北海道系、九州系、中華系(東京系を含む)、東京とんこつに分けることができる。この店のラーメンは北海道系である。
今日は醤油とスパイシー味噌を食べてみた。
最大の特徴は麺で、札幌の三大製麺所のひとつ、西山製麺所の麺を使っている。良い麺を使っていても、上手に調理しないとせっかくの麺が台無しになることもあるが、この店では適切に扱われているようだ。食べていても、なんの問題も感じられない。東京や北海道の北海道ラーメンの麺と比べても遜色ない。
スープは、とんこつを中心にして出汁をとったベーススープを中華鍋に入れて、これに野菜を加えて一気に炒めていると思われる。米国風にアレンジされていることを感じさせない正統的な北海道ラーメンのスープである。スパイシー味噌だとやや味が濃すぎる感じはするものの、最後まできちんと楽しめる。一方で醤油だと脂が多すぎて味がややボケ気味なのと、醤油からか、ラードが焦げたからか、若干の苦味が感じられるのがマイナスポイントだが、大きな欠点は見当たらない。
チャーシューだけはちょっと載せてみました、という感じの肉で感動することはないものの、決して悪くはない。
評価はスパイシー味噌だと9/AAB、醤油だと6/ABBだろう。
Daikaya
705 6th St NW
Washington, DC 20001
(202) 589-1600