このブログでは何度か紹介しているのだが、米国人に人気のある日本人版画家として河野薫を挙げることができる。もちろん北斎や広重や吉田博や川瀬巴水の方が知名度も人気も上なのだが、日本での無名度を考慮すれば驚くほど人気がある。僕は米国に引っ越すまでこの版画家の存在を知らなかったのだが、こちらに来て覚えてしまった。
彼の作品を初めて見たのはイステート・セールで、吉田博の版画を大量に売りに出した家の廊下にかけてあった。価格は300ドル弱だったような気がする。ろうそくの灯りを円で表現したところが気に入ったのだが、吉田博の版画を買っていたこともあって、その時はスルーした。
その後で色々調べた結果、その時にみかけた「赤いローソク」という作品は、河野薫さんの作品の中で最高傑作と感じるようになった。さすがは、吉田博を大量に保有していた家である。見る目のある人は、良いものを選んで飾っているものだ。
その後、1度近所のエステート・セールで見かけたのだが、タッチの差で他の人に奪われてしまい、入手できないでいた。そして、今日、ようやくその一枚を手にいれることができた。
Holtby隊員が生まれてちょうど一ヶ月なので、月誕生日のプレゼントにしようと思う。