野田地図の「贋作 桜の森の満開の下」は個人的に思い入れの強い舞台で、ちょうど東京での後半公演の時期に日本にいるので、チケットを入手しておこうかなと思って手配を開始したのだが、これが面倒くさくて仕方ない。最悪なのは、複数の会社にチケットが分配されていて、どこに良い席が配られているかさっぱりわからないことだ。チケットぴあ、イープラス、芸術劇場公式、ローソン、CNプレイガイド、どこに申し込めば良いかさっぱりわからない。おまけに、どこの会社も会員優先予約をもうけて、事前に抽選している。この抽選の枚数についても一切の情報公開がない。こんな、鑑賞者に対して不親切な販売手法を続けておいて、「転売は禁止」とか、アホかという話である。野田地図に限らず、コンサートとか、スポーツの興行でも同じだが、まずチケットの販売はどこかひとつの会社に一括して委託するべきだ。また、座席ごとの価格は、きちんと座席の価値に応じた価格を設定すべきである。
興行主が、「観客の資本力ではなく、観たい人に観て欲しい」と考えるなら、部分的に抽選販売とすれば良い。
優先抽選に申し込もうとすれば「電話での本人確認が必要」と言われ、当落についてはいちいち各社のサイトで確認しなくてはならず、なんでこんなに煩雑なんだよ、と腹が立ってくる。最終的には、野田地図の場合は上演時に朝から劇場前に行って当日券に並べば良いだけの話なんだけれど、転売禁止の法律を作る前に、やるべきことがあるんじゃないの?と思う。