2019年08月13日

天気の子

『君の名は。』の新海誠監督の最新作ということで、観てきた。

なるほど、舞台がもっと馴染みのある東京になったので、「あぁ、ここね」と思い当たることが多々ある。こういうやり方は上手だな、と思う。

一方で、現在の東京をベースにしているために、脚本の粗さも目に付く。「広い東京で、そんなこと起きないでしょ」という偶然が何度も起きる。偶然に頼らないと説明できないようだと、観ていてしらけてしまう。物語はどこまでも必然であるべきで、使って良い偶然は多くて一度までだろう。あと、実写だとあまり気にならない映画内広告(主人公の乗る車とか、つけている腕時計とか)がアニメだと気になる。あぁ、ここもスポンサーなのか、という場面が非常に多い。別に良いと言えば良いのだけれど、違和感の方が強かったりする。

とはいえ、つまらないわけではない。そこはさすがに心得た監督である。洋画のような音楽の使い方が上手だし、何よりラストの仕上げが良い。どう良いのかを説明してしまうとひどいネタバレになるのでここには書かないが、あぁ、なるほど、そういう風に風呂敷を畳んだのか、と感心させられた。

評価は☆2つ。