唐沢寿明主演の「白い巨塔」全21話を一気見してみた。
超絶古いし、当時の視聴率が30%越えのドラマなので、ネタバレ感想。
最初のうちは江口洋介演じる里見に「お前、何言っているんだよ」と思ったのだが、途中から財前五郎が道を外しすぎて、あらあら、という展開に。
ドラマ全体で見ると前半の教授選をめぐるあれこれと、後半の裁判と、完全に別のドラマになってしまっていて、その辺の構成がどうなのかな、と思った。演出も大げさで、ちょっと演劇を観ているような感じになった。メリハリがあって面白いのだが、映像作品ならではの細かい演技を楽しめても良かったのではないだろうか。
あと、ラスト。財前の唐突な死は、作者の都合で殺してしまった感が強い。もう続きは書きたくないから、殺してしまえ、みたいな。生きて、裁判のあとを描いた方が、物語に深みができたと思う。
「今なら、こんなパワハラ、iPhoneで録音しておいたら一発終了だよね」という場面が連発で、今は昔より少しだけ良い時代になったな、と思った。
トータルで10時間以上のドラマだったが、役者たちも充実していて、予想以上に楽しめた。最近はこういうドラマがなかなかない。