











衣は細かめで硬め。肉との一体感は希薄。この店では、衣は肉の旨みを閉じ込めるツールなのだろう。衣のさくさく感を楽しむのではなく、肉から出てきた肉汁で衣を味わう感じである。特にヒレだと衣が肉汁でびしょびしょになるほどだ。ちょっと珍しい業態ではあるものの、こういう提案もあって良いと思う。
肉質はロース、ヒレともに一級品。ヒレはロースに比較して倍ぐらいの時間がかかるので、低温でじっくりあげているのだと思う。店のウリは圧倒的にロースのようだが、一週間寝かせてあって、「塩もレモンも使わずに食べてくれ」と指示があるほどのこだわりのヒレの方が個人的には好み。ヒレを揚げるときの温度管理は見事である。
ご飯はちょっと硬めだったのだが、これは13時過ぎという時間の問題かもしれない。味噌汁は美味しい。キャベツも美味しい。
北関東でもこのレベルのとんかつを食べることができるのは嬉しい限り。次にとんかつガイド本を書くことがあれば、「その他の高級とんかつ店」に掲載する。
#カテゴリーには、他に「特撰」と「老舗」がある。