2020年07月25日

もののけ姫

風の谷のナウシカが思いの外面白かったので、やはり一度しか観ていないもののけ姫を観てみた。

この頃からジブリは説教臭くなってきたと思うのだが、じゃぁつまらないかというとそんなことはなくて、これは宮崎アニメの代表作の一つと言っても良いだろう。「これはうまいなぁ」と感じるような演出はあまり見当たらず、普通なところが凄かった。

内容としては、差別を正面から取り上げていたり、自然と人間との関わりという、公開から20年以上経っても解決していない主題に取り組んでいるところが凄い。その上で、予定調和的なエンディングにならず、課題として残しておくところに好感を持った。二つの勢力の争いにせず、複数の勢力が利害を念頭にして複雑に関わり合っていくところも面白かった。小さい子供には難しかっただろうけれど。

一番良かったのは主題歌。劇中で流れるのだが、歌詞がわかりやすく、曲も歌声も素晴らしい。エンディングでもう一度聴けるところもサービス満点で嬉しかった。

ちょっとどうなのかな、と思ったのは、犬たちの言葉。音声をかなり加工してあって、何を言っているのか聞き取れないところが複数あった。大事なセリフなので、もう少し聞き取りやすいと良かったと思う。

この作品は、よっぽどホームシアターに力を入れている人以外は、映画館で観るべき映画だと思う。評価は☆3つ。