内容以前に、この映画についてはポイントでの鑑賞も、割引での鑑賞もできず、1900円という世界的に見ても異例なほど高額な料金設定であることに不満を感じる。個人的には、本作につづく2作を鑑賞するかどうかは非常に流動的だ。
さて、映画。原作がある作品なので、ハサウェイが最後にどうなるかはガンダムファンの多くが知っている。それをどうやって3分割して、興味を持たせ続けるかが大きなテーマになっている。一作目を観た感じでは、展開のスピードは遅く、戦闘の数も少なく、ガンダムシリーズとしてはかなり間延びしている。しかし、人間模様の描写はかなり濃密で、脚色で見せているところは高く評価できる。つまり、ガンダムシリーズというよりアニメ作品として質が高い。
質が高いのは脚本だけではなく、まず美術面が素晴らしい。特に海の表現などはとても良かった。ちょうどエヴァの3回目を観たところなのだが、エヴァと比較しても物の質感はかなり良いと思う。CGも、宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダム・オリジンや新銀英伝あたりでは背景から浮いて見えたり、動きが不自然だったものだが、本作では「うわぁ、CGだよ」とがっかりするところがなかった。技術的にかなり進歩しているのだと思う。音響も手抜きが感じられず、良くできていたと思う。
本作だけで評価すれば、☆2つ半。ただし、1900円払う価値があるかと言うとかなり微妙。エヴァは3回観る気になったけれど、ハサウェイは1回で良い。
#なお、米国だと、たとえばAMCなら、毎月20ドルぐらいの会費を払うと、IMAXだろうがドルビーだろうが、週3本観ることができる。
#関係ないけれど、ここまで描けるなら、テレビ版のZガンダムを声優の声だけ残して全面的に作り直して欲しい。